「駆除が大変」トコジラミ アース製薬に問い合わせ急増 国内外で被害拡大「活動のピーク前に対策を」

トコジラミの成虫(アース製薬提供)

 韓国やフランスを中心に国内外で被害が拡大している害虫・トコジラミに関する問い合わせが、虫ケア用品最大手のアース製薬(東京)で急増している。同社は駆除剤のメーカーで、「活動のピークを迎える前に対策してもらえれば」と注意喚起する。

 アースは、主力の赤穂工場(兵庫県赤穂市)で、トコジラミの駆除剤を製造。耐性がつき従来の殺虫剤が効かない「スーパートコジラミ」にも効果がある製品を手がけている。

 お客さま窓口には、昨年春頃から相談が急増。海外旅行先での対策方法を尋ねる内容が多く、同12月には前年同月の約40倍となる284件の問い合わせがあったという。

 同社によると、トコジラミは気温25度程度を好み、春から夏にかけ活動が活発化。赤褐色で肉眼でも確認できる体長5~8ミリの成虫だけでなく、乳白色で1ミリほどの幼虫も刺す可能性がある。狭くて暗い場所、布の継ぎ目や暖かい所に潜み、付近には吸った血が混ざった赤いふんが付着する。

 昨年発売した「ゼロノナイトG」(2178円)は、スーパートコジラミにも効く有効成分「ブロフラニリド」を配合。くん煙剤で、発生予防にも効果があるという。同社の担当者は「繁殖力が高く家に持ち帰ってしまうと駆除が大変。対策に役立てれば」と話している。同社お客さま窓口TEL0120.81.6456 (赤松沙和)

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