迷彩服にエプロン姿、隠し味はケチャップ…災害時に求められる「炊事力」自衛隊員が競う 福島

エプロン姿で料理をするのは、陸上自衛隊の隊員たち。災害時に必要となる炊事力の向上を目指した訓練が、福島市で行われました。作るのは、カレー40人分です。

迷彩服の上からエプロンを付け、タマネギを刻む陸上自衛隊・福島駐屯地の隊員たち。この競技会は、災害時に行う炊き出しを想定したもので、1チーム6人で調理し、その出来栄えや手際の良さなどを競います。

鈴木隆曹長「不測事態が起きた時に時間がかかる。その対処も採点の対象になるので、何も起きないことを祈っています」

今回は6チームが出場。第一中隊の指揮をとるのは、鈴木隆曹長(43)です。初めての参加ですが、この日のために練習を重ねてきました。

強風が吹く中、制限時間は2時間半。メニューは、ポークカレー、ツナサラダ、そしてわかめスープの3品です。東日本大震災でも使用された炊事車と、水タンクトレーラーを使い、作るのは、40人分の食事。

鈴木隆曹長「手が空いた人は洗い物して、タケノコ切るの優先して」

鈴木さんの的確な指示で、調理はスムーズです。

審査員「効率的でいいなと思う」

1つだけ「隠し味」OK 鈴木さんのチームは…

さらに、仲間の声援を受けて、各チームとも力が入ります。

使う材料や道具はどのチームも同じ。唯一個性を出せるのは、カレーに1つだけ隠し味を入れられることです。鈴木さんのチームは…トマトケチャップ!

隊員「カレーの辛さといい感じに調和するような気がします」

佐藤玲奈アナウンサー「おいしい!野菜もごろっとしていて、ケチャップのおかげかコクが出ている」

鈴木隆曹長「誰が災害派遣に行くかわからないので、中隊員であれば多くの隊員が炊事ができればより自衛隊としては強くなると思う。(出来は)満点ですかね」

審査の結果、鈴木さんのチームは6チーム中2位という結果でした。

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