トランプ氏、罰金命令停止認められず 資産水増し巡るNY訴訟で

Jonathan Stempel Luc Cohen

[ニューヨーク 28日 ロイター] - 米ニューヨーク州控訴裁判所(高裁)は28日、トランプ前大統領が金融機関から融資を受ける際に資産価値を水増ししたとして同州地裁が命じた4億5420万ドルの罰金支払いを支持する判断を下した。

トランプ氏は上訴する間に州当局の資産差し押さえを回避するため資金を工面する必要がある。

地裁は16日、トランプ氏に罰金のほか、ニューヨークで法人の経営に携わることや金融機関に融資を申請することを3年間禁止したが、高裁はこれらについてトランプ氏側の要請を受け入れ、執行を停止した。

トランプ氏の弁護士は同日、地裁判断の執行停止を要請。全額をカバーする保証金を用意できないとして、1億ドルを確保したい意向を示していた。

2022年にこの訴訟を起こしたジェームズ州司法長官は28日の裁判所への提出文書で、地裁判断の執行停止に反対を表明。トランプ氏が判断に対処する十分な流動資産を持たないことを被告側が認めているようなもので「極めて不適切」だと述べた。

双方は今後数週間にさらなる弁論書を提出する見通しで、最終的な判断は3月18日以降に出る可能性がある。

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