レクサスNXに新カテゴリー「OVERTRAIL」を追加&一部改良。都会もオフロードも、もっと機敏に気持ちよく「駆け抜ける喜び」が磨き抜かれている

2024年2月29日、SUVらしい力強さを兼ね備えたレクサスのコンパクトクロスオーバ―「NX」が、一部改良。オフロード走行時の走破性と快適性を両立した「OVERTRAIL」が追加設定された。

剛性アップとサスチューンで、王道的進化を遂げた

2014年に誕生したレクサスNXは、LEXUSブランドのグローバルコアモデルとして、90以上の国と地域で、累計142万台(2023年12月現在)を販売してきた。人気の秘密はスタイリッシュなフォルムとともに、都会をキビキビと駆け抜けることができる、優れた走行性能にある。

NX350hとNX350の「F SPORT」は、従来のLEDヘッドランプ+オートマチックハイビームから三眼フルLEDヘッドランプ+アダプティブハイビームシステムへ変更された。外板色には、独自のソニック技術による金属質感表現と豊かな色彩が調和するソニックカッパーを新たに採用している。

今回の一部改良は、そんなNXのダイナミック性能を、さらに向上させるものだ。リアボディの変形を抑制するブレース等を追加することでボディ剛性を強化するとともに、足回りをリセッティング、操縦安定性と乗り心地を高い次元でバランスさせている。

走行制御の改良によってドライバビリティを向上させるだけでなく、ボディやエンジンなどのNV(ノイズ・バイブレーション)を低減するなど、「気持ちの良さと快適性」が熟成されている。

こうした一部改良とともに追加設定された「OVERTRAIL(オーバートレイル)」は、「人と自然とモビリティの共生」をわかりやすく表現するアレンジ。アウトドアライフスタイルに寄り添うモビリティライフプログラム「OVERTRAIL PROJECT」の一環として開発された。

内外装に「雰囲気たっぷり」。OVERTRAILはひと味違う

OVERTRAILはまず、エクステリアデザインが差別化されている。グリル、ウインドゥフレーム、ドアハンドル、アウターミラー、ルーフレールをブラック系統のアイテムでコーディネート、全身で引き締まった印象を表現している。

OVERTRAIL専用のボディカラー「ムーンデザート」。冒険心をくすぐるナイスなネーミングだ。15mm引き上げられた最低地上高が、タフなイメージを強く感じさせる。

オフロードランにも対応できる18インチオールテレインタイヤと相まって、優れた悪路走破性を実現している。ボディカラーは、ちょっとミリタリーな雰囲気まで感じさせるムーンデザートのほか、計7色が設定されている。

走行性能の面で注目すべきは、制御が改良されたTrailモードの採用だろう(AWD全車)。凸凹路等で発生しやすいタイヤの空転を自動制御して接地輪への駆動力配分を最適化、走破性を向上している。

さらにTrailモードと連携するAVSもOVERTRAIL用に快適性に振った専用チューニングが施されている。凸凹路走行時の乗員の頭の揺れを抑制することで、安心感を高めることにつながっているという。

ブラックを基調に、低彩度のモノリスを組み合わせたインテリアコーディネイトも、タフなイメージを強く実感させてくれるポイントだ。

新型NXシリーズのメーカー希望小売価格は、OVERTRAIL系が650万6000円~772万5000円。その他が485万円~758万5000円となっている。

内装色には「OVERTRAIL」専用の「モノリス」を設定。ナチュラルカラーのオーナメントパネルが上質なオフロード空間を演出する。

レクサス NX450h+ OVERTRAIL 主要諸元

●全長×全幅×全高:4660×1865×1675mm
●ホイールベース:2690mm
●車両重量:2010kg
●エンジン:直4DOHC+モーター
●総排気量:2487cc
●最高出力:136kW(185ps)/6000rpm
●最大トルク:228Nm/3600-3700rpm
●モーター最高出力:前134kW(182ps)、後40kW(54ps)
●モーター最大トルク:前270Nm、後121Nm
●トランスミッション:電気式無段変速機
●駆動方式:4WD
●燃料・タンク容量:プレミアム・55L
●WLTCモード燃費:19.6km/L
●タイヤサイズ:235/60R18
●車両価格(税込):7,725,000円

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