映画『ディア・ファミリー』大泉洋×月川翔監督、娘のために“命のカテーテル”開発に挑んだ父と家族の実話

映画『ディア・ファミリー』が、2024年6月14日(金)に公開される。主演は大泉洋、監督は月川翔。

「娘を救いたい」一心で医療界を揺るがす奇跡を生み出した実話

映画『ディア・ファミリー』は、「娘を救いたい」という一心で医療器具の開発に挑み、後に医療界を揺るがす大きな奇跡を生み出した町工場経営者の、実話を映画化した作品だ。23年に及ぶ、家族の愛の物語が映し出される。

心臓疾患が致命的な病で合った1970年代、生まれつき心臓病疾患を持っていた幼い娘が「余命10年」だという宣告を受けたことから、小さな町工場を経営する父・宣政は人工心臓を作ろうと立ち上がる。知識、経験のない中でスタートした医療器具の開発は前途多難だったが、人工心臓・カテーテルの勉強に励み、有識者に頭を下げ、資金を用意して何年もその開発に時間を費やすのだった。

『ディア・ファミリー』の主人公、宣政のモデルとなっているのは、ビニール樹脂製品の町工場の経営者であった筒井宣政。余命10年を宣告された娘を救うために、すべてを投げうって「IABP(大動脈内バルーンパンピング) バルーンカテーテル」の開発に挑む。“命のカテーテル”誕生により世界で16万人もの命を救い、2019年には『文藝春秋』の連載「後列のひと」でも取り上げられた。

主演は大泉洋、娘のために“命のカテーテル”開発に挑む父親役

主演を務めるのは、映画『月の満ち欠け』で日本アカデミー賞優秀主演男優賞の4度目の受賞を果たした大泉洋。監督の月川翔とは初タッグとなる。

主人公・坪井宣政…大泉洋
小さな町工場の経営者。娘の余命宣告を受け、医療にはまったくの門外漢ながら娘を救うために医療器具の開発を始める。

坪井陽子…菅野美穂
宣政を支える妻。宣政とともに人工心臓・カテーテルの勉強に励み、開発への道を模索する。

坪井佳美…福本莉子
心臓に先天的な疾患を抱える宣政の次女。幼い頃に「余命10年」を宣告される。

坪井奈美…川栄李奈
3姉妹を支える坪井家の長女。

坪井寿美…新井美羽
坪井家の三女で末っ子。

富岡進…松村北斗
坪井宣政と出会う東京都市医科大学の日本心臓研究所の研究医。寡黙で人とは距離を置く性格で、荒唐無稽な一家の挑戦を冷めた目で見ていたが、宣政の娘への愛情と絶対に諦めない強い心を目の当たりにし、影ながら研究を手伝うことになる。

山本結子…有村架純

宣政を取材するテレビリポーター。とある過去を抱えており、宣政とIABPバルーンカテーテル誕生の秘密を追いかけている。

石黒英二…光石研

人工心臓の研究を続けている東京都市医科大学の教授。工学的なものづくり分野において豊富な知識を持つ宣政を受け入れサポートするが、人工心臓の実用化を巡る方針で宣政と対立することも。

佐々木肇…上杉柊平

東京都市医科大学の日本心臓研究所の研究医。技術者である宣政のアイデアと熱量に感銘を受け、昼夜問わず研究を重ね、臨床試験を目指そうとする。

柳玲子…徳永えり

東京都市医科大学の日本心臓研究所の研究医。 佐々木たちと同じく宣政の存在に圧倒され、人工心臓の開発に向け行動を共にしていく。

桜田純…満島真之介

学生に紛れて東大の医学講義を受けていた宣政が出会う博士。 医療界の法則、ルールなど、全く知識のない宣政の相談に乗る。

川野由希…戸田菜穂

宣政の娘・佳美が入院している小児病室の隣のベッドで先天性心疾患と闘っていた少女の母親。

監督は月川翔

映画『ディア・ファミリー』のメガホンを取るのは、『君の膵臓をたべたい』、『君は月夜に光り輝く』、『劇場版 そして、生きる』といった死生観にまつわる作品を世に送りだしてきた月川翔。キャスト陣とともに筒井家の面々と対話をしながら世界観を構築し、1970年代、80年代、90年代、2000年代と4つの時代を完全再現している。

なお、筒井家の歴史を紐解くような物語構成は、ノンフィクション作家の清武英利による緻密な取材リソースがもとになっている。清武英利は映画のモデルとなった筒井宣政と20年以上にわたり親交を重ねながら取材を続けてきた。脚本は、『』、『ラーゲリより愛を込めて』などを手掛けてきた林民夫が手掛ける。

【詳細】
映画『ディア・ファミリー』
公開日:2024年6月14日(金)
原作:清武英利「アトムの心臓『ディア・ファミリー』22年間の記録」(文春文庫)
監督:月川翔
脚本:林民夫
音楽:兼松衆
出演:大泉洋、菅野美穂、福本莉子、新井美羽、上杉柊平、徳永えり、満島真之介、戸田菜穂、川栄李奈、有村架純、松村北斗、光石研
配給:東宝

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