有華が「週末だけ会える関係」で培った“恋愛観”と、新たな告白ソングへの思い 

2024年2月より放送中のABEMAオリジナル恋愛番組『恋する♥週末ホームステイ 2024冬』(以下:『恋ステ』)。今シーズンの主題歌は昨年3月、メジャーデビューシングル「Baby you」がビルボード発表の「TikTok Weekly Top20」で1位を獲得するなど、破竹の勢いを見せるアーティストの有華が担当している。

今回は数多くの恋愛ソングを手掛ける一方で、これまで語ってこなかった自身の恋愛観、主題歌「告うた」に込めた想いなどを聞いた。(伊藤美咲)

・『恋ステ』に出演しても「積極的にアピールできない」?

ーー今回主題歌を担当し、4話にはスタジオゲストとして登場しております。『恋ステ 2024冬』をご覧になられていかがでしたか?

有華:純粋な恋愛模様を見せてもらって、とてもキュンキュンしました。手繋ぐだけでドキドキする感じが良いですよね。

ーー普段から恋愛番組は見ますか?

有華:めちゃくちゃ見ますよ! 『あいのり』(フジテレビ)や『テラスハウス』(フジテレビ)、『バチェラー・ジャパン』(Amazonプライム)など色々見てましたね。恋愛番組を見ながら「好きな人がいるときってこういう気持ちになるよね」と思いながら曲作りをすることもあります。

ーー『恋ステ』の出演メンバーは高校生ですが、大人の恋愛と違うところは何だと思いますか?

有華:社会人になるとどうしても相手の職業やステータスを気にしてしまいがちですが、高校生は肩書きなどを気にせず、容姿や性格で好きになりますよね。

社会人と学生では、好きになるポイントが違うなと思います。でも、大人になるにつれて中身が大事だなと思うようになりましたね。

ーー自分自身の成長を感じるポイントでもありますよね。中身ではどんな部分を重要視しますか?

有華:思いやりがあるかですね。相手を信頼して飲み会に快く送り出してくれるとか、「ありがとう」「ごめんね」が言えるとか。と言いつつ、私は「なんでまだ帰ってきてないの?」と言ってしまうタイプなんですけど……(笑)。

ーー今回の『恋ステ』の印象に残っているシーンはありますか?

有華:恋愛に全力な姿が恥ずかしいと思ってスカしちゃう人もいると思うんですよ。でも、とっぴみたいに好きな人に好きになってもらうために全力な姿は尊いなと思いました。

ーーちなみに気になるメンバーはいますか?

有華:かいちゃんが良いなと思います。高校3年生ならではの余裕がある感じが良いですよね。私が高校生で出演してたら、まんまと好きになっていたと思います(笑)。

ーーなるほど。有華さんが恋ステに出るとしたらどのようにアプローチしますか?

有華:自分から積極的にアピールできないと思うんですよね。男子からのアクションを待ってしまうタイプ。きっと、番組MCの方には「めっちゃおしゃべりなのに行動には移さないな」と突っ込まれると思います(笑)。

頑張ってアピールするとしたら、好きな人が落ち込んでるときに話しかけるとかかな。他の子とはちょっと違うタイミングを狙うかもしれないです。

・高校時代は友達カップルの“キューピット”として暗躍

ーー有華さんが高校生の頃はどんな恋愛をしていましたか?

有華:常に好きな人がいるタイプだったので、毎日恋してましたよ! 学生の頃って先輩がすごくかっこよく見えるじゃないですか。学生や体育祭で「一緒に写真撮ってください」と声を掛けてました。

告白したりされたりすることは全然なくて、よく友達カップルのキューピットをしてましたね。男の子から「あの女の子のメアド知ってる? メールしていいか聞いてもらっていい?」と言われたり(笑)。

ーー『恋ステ』は週末にしか会えない恋愛ですが、ご自身も遠距離恋愛の経験はありますか?

有華:あります! 会社員だった頃に遠距離恋愛をしていた時があったので、まさに恋ステのように週末だけ会える関係でしたね。会えない時間が会えたときの喜びを増してくれる実感があったので、結構遠距離恋愛を楽しんでいました。

ーー理想の恋人像はありますか?

有華:生涯一緒にいる人を選ぶなら、好きなことよりも嫌いなものの価値観が合う人が良いのかなと思っています。「店員さんに横柄な態度を取る人が嫌だから、自分も丁寧に接する」とか「時間に厳しい人が苦手だから、待ち合わせに5分遅れることに寛容」とか。嫌いなものは人それぞれだとは思うんですけど、価値観が一緒の人が良いなとは思います。

ーー理想のデートプランも教えてください。

有華:私はおしゃべりするのが大好きなので静かな場所は苦手だったんですけど、最近は美術館にすごく惹かれていて。なので美術館で時間を気にせずに絵を見て過ごすような、ゆったりしたデートが理想です。アクティブな遊びが苦手なので、キャンプに誘われたら困っちゃうかも。家で映画やドラマを見るのも大好きです。

ーー素敵ですね。高校生に戻れたらどんなデートがしたいですか?

有華:まず、好きな人の自転車の後ろに乗りたいですね。本当はダメなんですけど、妄想なので……。(笑)。あとはテスト期間は一緒に勉強したり、マクドのポテトが安い日に分け合って食べたり、高校生らしいデートがしたいです。学生時代は一緒に帰るだけでも楽しいですよね。私は友達カップルを見送ってばかりだったので、よく邪魔しに行ってました(笑)。

・「告うた」は告白しに行く道中で聴いてほしい楽曲

ーー「告うた」はどんなイメージで制作されたのでしょうか?

有華:好きな人に告白しに行く道中で聴いてほしい楽曲です。告白する前の時間ってすごく長く感じたりシミュレーションしてドキドキしたりすると思うので、そんなときに背中を押せる曲になったら良いなという気持ちを込めました。「高校生のときにこういう歌があったら嬉しかったな」とイメージしながら作った楽曲です。

ーー恋愛ソングを作るときに意識していることはありますか?

有華:リアルを描くことですね。「告うた」だったら「たまにくるハートリアクションうれしくなる 入力中……の返事が待ち遠しくて」という歌詞がSNSのリアルな部分ですし、私も実際に経験がある気持ちです。

ーーリアルな描写を入れることで共感しやすくなっていますよね。

有華:「告うた」冒頭の「お願いがあります。」の部分も、普段はタメ口なのに急にかしこまって敬語になってしまうリアルさを入れています。メロディラインも含めて私も気に入っている部分です。

ーー「告うた」を制作するうえで難しかったポイントはありますか?

有華:告白をテーマにすることは決まっていたんですけど、告白のどの部分を描くのかは悩みました。ずっと片思いをしている情景を描くのか、告白するか迷っているところを描くのか。好きな人の元へ行くところまでの部分を描くと決めるまでは、結構長かったですね。

ーー「告うた」が他の恋愛ソングと違う部分はありますか?

有華:「似合わないかもしれない 私じゃないかもしれない」という歌詞があるように、弱音を吐いている部分があることですね。告白しに行く歌だからポジティブな歌にするべきだとも思ったんですけど、いざ告白しに行くときには少なからずネガティブに考えてしまう部分もあるだろうなと思ったので、弱音も入れることにしました。

ーー弱音を入れるのもリアルな部分ですね。

有華:告白の結果がどうであれ、好きな人の言動で一喜一憂する気持ちは恋愛特有じゃないですか。その経験をさせてくれてくることへの感謝の気持ちがあるので、「どんな答えだとしても伝えたかったんだ 好きって気持ちをくれてありがとう」という歌詞が、この曲の総まとめになるのかなと思っています。

ーーいま恋愛をしてない人も恋愛をしたくなる楽曲ですね。

有華:そうなんです。恋愛をお休みしている方も「好きな人がいるっていいな」と思うきっかけになったら嬉しいですね。恋愛は自分が一番コントロールできない感情で、ワクワクすると思うんです。告白する人以外の方にもぜひ聴いてもらえたらと思います。

ーー『恋ステ』内で楽曲が流れているシーンを見ていかがでしたか?

有華:「ファー! 最高ー!」って言いました(笑)。デートしてるシーンや笑ったりしている場面で楽曲が使われていて、まさにイメージ通りだなと思いながら見ていましたね。オルゴールバージョンやピアノバージョンも作っていただいたので、原曲の元気な感じとはまた違った印象も与えられたのではないかなと思います。

ーー『恋ステ』のどんな展開に期待しますか?

有華:いまはまだお互いのことを知る期間ですが、この後「この人だ!」と決める瞬間があると思うんです。そのタイミングもきっかけも人それぞれだと思いますが、私はきっとそれを見ながら「曲にしよう」と思っているんだろうなと(笑)。リアルな高校生の恋愛を見れることもなかなかないですし、結末がどうであれ「恋愛って良いな」と感じながら見終われると良いなと思います。

(取材/文=伊藤美咲)

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