5Gでデータ転送やストリーミングが可能なソニーのトランスミッター「PDT-FP1」を見てきた

By 小田切裕介

ソニーは、カメラと写真映像の見本市「CP+2024」(2月22日〜25日に開催)の会場に、最新デジタルカメラと関連製品を多数出展。この会場には、3月22日に発売されるポータブルデータトランスミッター「PDT-FP1」の実機もありました。

PDT-FP1は、5G通信を利用して、ソニーαシリーズで撮影した静止画や動画をクラウド上にアップロードする無線通信機。スマートフォンをひと回り大きくしたようなボディを持ち、高速・低遅延の通信能力によりライブストリーミングもできます。

ボディの外周部に埋め込まれた、通信特性を高める独自のアンテナ構造と配置により、国内外の5Gミリ波帯やSub6通信、通常の5G通信などの幅広い周波数帯(バンド)に対応。差し込み式のSIMに加え、eSIMにも対応し、通信環境に応じて、SIMを切り替えてデータを転送することも可能です。

背面には、カメラと接続するためのUSB Type-C端子(データ転送用)、HDMI Type-A端子(映像転送用)、LAN端子(データ転送用)、そして給電・充電用のUSB Type-C端子が設けられています。

256GBのストレージを内蔵し、microSDスロットも搭載。バッテリー容量は5000mAhで、背面のスリットの奥にはヒートシンクと冷却ファンを搭載し、大量のデータ転送や長時間のライブストリーミングを安心して行なえます。

このPDT-FP1は、ソニーのデジタルカメラと有線接続するだけで、静止画や動画を取り込み、指定したFTPサーバーやソニーのクラウドサービスに自動転送できます。OSはAndroidを採用しており、静止画転送ワークフロー用アプリ「Transfer & Tagging」やαシリーズのリモート撮影とクラウドへのデータ転送が可能な「Creators’ App」などが使えます。

カメラやリグに取り付ける際には背面の三脚ネジ穴を利用します。6.1インチの大型有機ELを持つ外部ディスプレイとして利用しつつ、動画の転送やストリーミング撮影をすることで、映像制作のワークフローをスムーズにできるでしょう。

本体サイズは、約高さ170×幅80×厚さ26.6mmで、重量は約308g。希望小売価格は15万9500円(税込)です。

なお、カメラ関係の新製品では、2月22日に発表されたばかりのソニーαシリーズ用のズームレンズ「FE 24-50mm F2.8 G」に注目が集まりました。F2.8の明るさを持ちながらコンパクトで、「α7CR」「α7C Ⅱ」「VLOGCAM ZV-E1」などにジャストフィットです。

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