「このまま終わりたくない」渡邉彩香 主催者推薦出場で6位発進

昨季のシード落ちを経て、推薦出場で6位発進した渡邉彩香(撮影/高藪望)

◇国内女子◇ダイキンオーキッドレディス 初日(29日)◇琉球GC(沖縄県)◇6595yd(パー72)

主催者推薦出場の渡邉彩香が3アンダー、6位の好スタートを切った。「昨年はバーディパットがショートすることが結構目立っていた」。オフはパットの強化に努めた。芝目がきつい、琉球GCの高麗グリーンにも「きょうはヨロヨロと芝に負けるようなパットは無かった」。プロ13年目の初日を満足そうに振り返った。

ツアー5勝の実力者が昨季はメルセデスランキング71位でキャリア2度目のシード落ち、予選会(QT)のファイナルステージは55位で今季ツアー前半戦の出場が限定される立場に陥った。

「ゴルフ界もだし、違う競技の人とか色んな方と話をして、もっと苦しい思いをしても頑張っている人がいるなって、私はまだまだ甘かったかなって」。シード喪失後、一時は「気持ち的にはどん底ぐらい」とQT回避も頭をよぎったが、もっと競技ゴルフを続けたいと思えるようになった。

「このまま終わりたくないっていう思いが一番自分を奮い立たせている。その気持がある限り、精いっぱい頑張りたい」。今大会後は第3戦「Vポイント×ENEOS」から、2014年にツアー初優勝を飾った「アクサレディス」、15年に2勝目を挙げた「ヤマハレディース」と3週連続出場を予定。「春先は結構好きなコースが多い」と出場優先順位をシャッフルする第1回リランキング(6月14日開幕「ニチレイレディス」後)まで、上限8試合の主催者推薦出場を生かしながらレギュラーツアーに専念するつもりだ。

2024年最初のラウンドは6バーディ、3ボギーの「69」。18番(パー5)ではピン8mに2オンさせ、イーグル逃しのバーディを奪い、飛ばし屋の底力も見せた。反撃のシーズンに手応えを感じる一日になった。(沖縄県南城市/石井操)

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