岡本綾子を見つけて泣きそうになった森田理香子

緊張の18ホールを終え、大原孝子キャディと握手(撮影/高藪望)

◇国内女子◇ダイキンオーキッドレディス 初日(29日)◇琉球GC(沖縄県)◇6595yd(パー72)

6年ぶりのツアー競技は緊張しっぱなしだったが、ミスしても笑顔を絶やさなかった。元賞金女王が2バーディ、2ボギー1ダブルボギーの「74」。森田理香子は「成績は悪かったけど、気持ちはすごくうれしい」と口角を上げた。

岡本綾子門下の“姉弟子”の表純子を1番グリーン横で見つけて、うれしくなった。2番でティショットを打って歩き出すと、今度は岡本がロープの外を帯同してくれていることに気付いた。

「途中で泣きそうになった。(涙が)ブワーってなりそうだったけど、泣いている場合じゃないやん」。必死で我慢した。

ミスをしても笑顔が絶えないラウンドだった(撮影/高藪望)

2番で3パットのダブルボギーを打った。序盤4ホールはドライバーショットがフェアウェイに行かなかった。同伴競技者は上田桃子、菊地絵理香の先輩2人。「休んでいるときにずっと外から見ていた2人なので、『こんなに近くで見れるんだ』と一瞬ギャラリー化したけど、『やらなきゃ』と思って」。6番(パー4)で110ydを48度で1mにつけて初バーディ。「風もあって距離感が難しくて、ピンポジションを確認していてもグリーン真ん中を狙った」とセーフティに組み立てた。

34歳の成長もあった。「若い時はミスしたらすごく落ち込んでいたけど、(今は)『やっちゃった!』ってなったら『いいやん!』って。6年も空いていると成績うんぬんじゃないですけど『おかえり』と言ってくれることがうれしくて。(休養中もゴルフを)やっていて良かった」。6年前にはなかった感情だ。「『心臓が口から出るぐらい緊張する』と言ったけど、出なかった!ずっと緊張はしていたけど、もっと緊張するかなと思った」。

ドライビングディスタンスはさすがの「271yd」(撮影/高藪望)

4日間プレーするには予選通過しなきゃいけない。61位タイスタートから、50位タイのカットラインより上へ。「明日も緊張はすると思うけど、でも明日は絶対に来るし。こうやって推薦を貰って出られるのに感謝して。あとは(ツアーに)戻ってくることもすごいことだと思うので、自分自身を褒めたい」と話す。「久々の初日にしては最低限にまとめられたので、よかったかな」。2日目はもっと頑張って、その上に行きたい。(沖縄県南城市/石井操)

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