明日香村・石神遺跡 7世紀前半の遺跡 東西102メートル以上

奈良文化財研究所は明日香村にある石神遺跡の発掘現場で、遺跡の規模を示す塀の遺構が確認されたと発表しました。

飛鳥寺の北西に位置する石神遺跡は7世紀半ばの斉明天皇の時代、外国使節らを迎える饗宴施設だったと推定されていますが、その前後の時期にも異なる性格の施設があったとみられ奈良文化財研究所が継続的に調べています。

今回の調査では、7世紀前半皇極天皇以前の時代のものとみられる掘立柱の塀の跡が見つかりました。そして西からのびる東西塀が北へ折れて南北塀となっているのが確認され、この部分が石神遺跡の東南の隅であることが新たに確認されました。これまでの調査を合わせ7世紀前半における石神遺跡が東西102メートル以上の規模であることがわかりました。

研究所では宮殿や、位の高い人の邸宅があった可能性があるとみています。また塀はその後、さらに東へ拡張されていたほか、7世紀半ばから後半には別の塀が築かれ、どちらも東に伸びていることから研究所では遺跡の東側に石神遺跡や飛鳥寺と一体的に機能した重要な施設があった可能性もあるとみて注目しています。

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