災害地医療の課題を提起 能登地震派遣の医師ら報告 沖縄・南風原町

被災地支援の概要について説明する出口宝医師=26日、南風原町・県医師会館

 能登半島地震で石川県へ派遣された県医師会医療救護班(JMAT沖縄)の活動報告会が26日、南風原町の県医師会館であった。災害医療現場の課題などについて、医師や看護師らが意見を述べた。

 県医師会は1月7日から27日間、計53人の医療関係者を交代で派遣。県の対策本部での連絡調整や避難所の巡回診療などを行った。

 報告会では、第1陣として被災地に入った県医師会災害医療委員会の出口宝委員長が概要を説明。「被災地に地域医療を取り戻すこと」を最終目標に取り組んだと紹介した。

 派遣された他の医師や看護師らも登壇。断水によるトイレ衛生環境の悪化や介護が必要な高齢者への対応、感染症対策など課題を挙げた。関係機関との連携不足など反省点を述べたほか、通信アプリ「LINE(ライン)」を使った情報共有などの手法も紹介した。

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