花粉症の症状で眠れない……つらい鼻づまりや不快感があっても、快眠するコツは?【医師が解説】

花粉症のせいで寝不足になっていませんか? 鼻づまりを始めとする不快な症状がひどく、眠りが浅いという悩みは毎年聞かれるものです。薬を飲んでいてもスッキリしない人向けに、いくつかの方法をご紹介します。

Q. 花粉症の症状がつらくて眠れません。睡眠の質を上げる方法を教えてください

Q. 「花粉症の症状がひどくて、夜になってもぐっすり眠れません。特に鼻づまりがひどく、息苦しさが気になって寝つくまでに時間がかかります。薬も飲んでいるのですが、花粉症シーズンでもぐっすり眠る方法はないでしょうか?」

A. 頼れそうなアイテムや家電など、自分に合うものを探してみましょう

質問者の方だけでなく、調査によると花粉症の人の9割近くが「花粉症のシーズンは寝つきが悪くなる」あるいは「眠りが浅くなる」と感じているようです。 症状がひどい人は「毎日70分の睡眠時間を失う」という報告もあります。仕事や日常生活への支障が出ないように、何とか改善したいところです。 花粉症の症状を和らげるために、処方薬や市販薬などの薬も有効ですが、それでも改善が見られないなら、他の方法を工夫していくしかありません。 例えば、外出時のマスク着用はもちろん、洗眼液や鼻洗浄液などの製品を取り入れてうまくいっている方もいるようです。寝室の花粉対策として空気清浄機などを活用しているという方もいますし、花粉のシーズンはなるべく布団を外で干すのを避けているという方もいます。 布団乾燥機などを活用するのもよいかもしれません。花粉のシーズンは数週間続きますので、なるべく手軽で長続きする方法を探すのがよいでしょう。鼻づまりがひどいときは、仰向けではなく横向きで寝る方が多い思いますが、うつ伏せ寝などを試してみるのも方法の一つです。 また、寝つきをよくする方法としては、つまった鼻腔を広げるための鼻拡張テープや鼻スティックなどが人気です。リラックス効果が期待できるアロマやお香などを試してみるのもよいでしょう。 快適に眠る方法はひとつではありませんので、色々な方法を試してみて自分に合う方法を見つけ、花粉症シーズンの睡眠の質を保てるようにぜひ工夫してみてください。

坪田 聡プロフィール

日本を睡眠先進国にするため、正しい快眠習慣の普及に努める専門医。日本医師会、日本睡眠学会、日本コーチ協会所属。医師とビジネス・コーチという2つの仕事を活かし、医学・生理学と行動計画の両面から睡眠の質の向上に役立つ情報を発信している。 (文:坪田 聡(医師))

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