捨てるのは非常識!?切り干し大根の戻し汁を使うメリットとおすすめレシピ2選

切り干し大根を水に浸けたあとの戻し汁は、捨てずに調理するのが正解なのだそう。

戻し汁を調理に使うメリットと、おすすめのレシピを、野菜ソムリエプロで管理栄養士の小島香住さんに教えてもらいました。

意外と捨てがちな切り干し大根の戻し汁

干されて旨味の凝縮した切り干し大根は、水で戻して煮ものなどに使うことが多い食材。

戻したあとの戻し汁は、無意識に捨てていませんか?この戻し汁の中には甘みや旨味が溶け出ていて、大根の出汁と言ってもいいほどエキスたっぷりなのです。戻し汁を調理に使うことで、短時間で仕上げてもじっくり煮込んだように奥深い味わいに仕上がります。

また、自然な甘みがつき旨味も加わるので、調味料が少なくて済むというメリットも。

ポイントは加える水をしっかり計量すること。そうすることで、調理で加える水を戻し汁に置き換えることができます。

汚れが気になる場合は、サッと水洗いしてから戻すといいですよ。

おすすめのレシピを2つご紹介しましょう。

【レシピ1】ワンボウルで完結!レンジで作る切り干し大根煮

定番の切り干し大根の煮ものを、水戻し〜調理までをひとつのボウルで完結できる超時短レシピ。

水戻しをしたら、そのまま他の具材や調味料を加えてレンジで加熱すれば完成です。

あと1品ほしいときでもサッと作れる手軽さで、お弁当のおかずにもおすすめ。
作りおきにもぴったりですよ。

材料(2〜3人分)

・切り干し大根 20g
・にんじん 20g
・油揚げ 20g
・水 200ml
・めんつゆ(3倍濃縮)大さじ2

作り方

(1) 切り干し大根をはさみで食べやすい大きさに切り、水を加えて10分おく。
(2) にんじんは千切り、油揚げは細切りにする。
(3) めんつゆ、にんじん、油揚げを加えて混ぜる。
(4) ふんわりラップをして、レンジで600W×7分加熱する。
(5) 取り出したら軽く混ぜて、3分蒸らす。

【レシピ2】出汁不要!コクと旨味の肉じゃが

人気メニューの肉じゃがに、切り干し大根を加えるレシピ。

旨味がプラスされるだけでなく、程よい食感も楽しめます。戻し汁で煮ると出汁を使わなくても、旨味がグッとアップ。

使いきれなかったり、中途半端に残ったりした、切り干し大根の消費にもおすすめです。

材料

・じゃがいも 中3個(250g)
・たまねぎ 中1個(120g)
・にんじん 中1/2本(100g)
・いんげん 4〜5本(冷凍でも可)
・切り干し大根 10g
・豚肉小間切れ 150g
・ごま油 大さじ1
・しょうゆ 大さじ2
・みりん 大さじ2
・酒 大さじ1
・水 250ml
・しょうゆ 小さじ1(仕上げ用)

作り方

(1) 切り干し大根を水で戻し、かるくしぼって食べやすい大きさに切る。
(2) じゃがいもは皮をむいて4〜6等分、たまねぎは皮をむいてくし切りを半分に、にんじんはじゃがいもより小さめの乱切りにする。
(3) 鍋にごま油を熱し、じゃがいも、にんじん、たまねぎ、豚肉、切り干し大根を入れて油がまわるまで中火で炒める。
(4) 切り干し大根の戻し汁、しょうゆ、みりん、酒を加えて強火で煮立たせる。
(5) アクを取りのぞき、落としぶたをして中火で15分煮込む。
(6) 落としぶたをはずして、約5分煮詰めて水分を飛ばす。
(7) 下茹でしたいんげんと仕上げ用のしょうゆを加え、全体を軽く混ぜたら火を止める。

おいしいエキスを捨てずに使おう

ご紹介のレシピは、一般的なレシピに比べて調味料の量が少なめですが、戻し汁の甘みや旨味があることで物足りなさを感じることはありません。

切り干し大根を戻す時に、水を計量して入れるのがポイントです。薄まりすぎることも、足りなくなることもなく、おいしく仕上がりますよ。

切り干し大根から出る自然の旨味を、捨てずにおいしくいただきましょう。

■執筆/小島香住さん…野菜や果物の専門的な知識をもち発信する野菜ソムリエプロ。管理栄養士としての意識も活かし、野菜・果物をおいしく食べてキレイに健康に過ごすための情報を発信している。インスタグラムは@kasumiii.mm。

編集/サンキュ!編集部

※電子レンジの加熱時間は、600Wの場合の目安です。

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