デパートの男子トイレに1回400円で健康検査ができる小便器登場、その信頼性は?―中国

28日、香港メディア・香港01は、湖南省の商業施設に健康診断ができる男子トイレが出現したと報じた。

2024年2月28日、香港メディアの香港01は、中国・湖南省の商業施設に健康診断ができる男子トイレが出現したと報じた。

記事によると、同省長沙市の商業施設にある男子トイレでこのほど「健康測定小便器」が出現した。便器の中に「測定エリア」があり、そこに向けて用を足すと附設のディスプレーに2次元コードが出現、3分以内にコードをスキャンして19.9元(約400円)を支払うと検査を開始し、支払わない場合は検査せずにそのまま終了するという。

支払いを終えるとサンプル採集口が閉じて検査を開始、2〜10分で検査が完了する。システムを開発した企業の担当者は「ビタミンCや尿内カルシウムなど14項目の値を測定できるほか、一般的な疾患や重大疾患など100種類余りの疾患リスクについて『準正確』な判定を行うことができる」と説明している。

一方で、尿以外にも紅茶やミネラルウォーターでも「検査」ができてしまうそうで、便器や検査結果には「本製品は医療機器ではなく、診断の根拠としては使えません。あくまで健康管理の参考としてご利用ください」といった注意書きが付されているという。

また、共用の便器を使っての測定ではサンプルに他人の尿が混ざる可能性があるとの疑問に対し、企業の責任者は「大型病院と同じ尿検査用試験紙を使っている。最新の洗浄技術を導入して設備の清潔度をその都度保っているほか、より正確な結果が得られるよう、放尿開始直後ではない中間部分の尿をサンプルとして採取している」と説明した。

長沙市中心医院健康管理センターの医師は「検査結果は初歩的なスクリーニングの根拠としてのみ使える。もしこの検査で異常があれば、病院に行って健康診断を受けてほしい」とコメントしたという。(翻訳・編集/川尻)

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