【追記】宮田莉朋は5番手に。PPのマイニが技術規則違反で予選タイム抹消/FIA F2第1戦サクヒール予選

 2月29日、2024年FIA F2の開幕戦となる第1戦サクヒールの公式予選がバーレーン・インターナショナル・サーキットで行われ、クッシュ・マイニ(インビクタ・レーシング/アルピーヌ育成)が最速タイムを記録。3月2日に行われるフィーチャーレース(決勝レース2)のポールポジションを獲得したと思われた。しかし、予選後の車検でマイニの車両の技術規則違反が判明し失格に。

 6番手タイムを記録した宮田莉朋(ロダン・モータースポーツ/TGR WECチャレンジプログラム)は繰り上がり、5番手で予選を終えることとなった。

 新型車両導入もあり、注目を集める2024年FIA F2初戦の予選は、F1のフリー走行1回目終了後の日本時間22時55分(現地時間16時55分)、気温17.9度、路面温度26.3度、陽も傾きつつあるなか、快晴のドライコンディションで30分間のスタートを迎えた。

 各車ウォームアップを進める序盤、ホームストレート上で宮田のマシンのDRSが開いたり、閉じたりを繰り返すシーンが見られた。

 セッション開始から5分が経過したところから各車最初のアタックへ入り、まずはデニス・ハウガー(MPモータースポーツ)が1分42秒578をマークし、暫定首位に浮上する。

 ただ、その直後にはクッシュ・マイニ(インビクタ・レーシング/アルピーヌ育成)が1分42秒533をマークしハウガーを0.045秒上回る。

 宮田は最初のアタックで1分43秒630をマークするがターン13でトラックリミット違反の判定が出て、このタイムは抹消となる。ただ、その2周後にはトップのマイニから0.659秒遅れの1分43秒192をマークし、暫定8番手につけてセッション後半を迎えた。

 この時点でのトップ10オーダーは暫定トップがマイニ、2番手ハウガー、3番手エンツォ・フィッティパルディ(ファン・アメルスフォールト・レーシング/レッドブル育成)、4番手ゼイン・マロニー(ロダン・モータースポーツ/ザウバー育成)、5番手ザク・オサリバン(ARTグランプリ/ウイリアムズ育成)、6番手ガブリエル・ボルトレート(インビクタ・レーシング/マクラーレン育成)、7番手フランコ・コラピント(MPモータースポーツ/ウイリアムズ育成)、8番手宮田、9番手ビクトール・マルタンス(ARTグランプリ/アルピーヌ育成)、10番手リチャード・フェルシュフォー(トライデント)となった。

ジョセップ・マリア・マルティ(カンポス・レーシング/レッドブル育成)

 そんななか、フリー走行で好走を見せたカンポス/レッドブル勢の2台はセッション残り15分を切ってからようやくアタックへ。アイザック・ハジャル(カンポス・レーシング/レッドブル育成)が1分42秒418で暫定トップへ、ジョセップ・マリア・マルティ(カンポス・レーシング/レッドブル育成)が0.021秒差の1分42秒439で暫定2番手へ浮上する。

 残り10分を切ったところで各車ニュータイヤを装着し、再びコースへ。この時点で気温は17.5度、路面温度は24.6度まで下がっていた。各車残り5分というところから各車終盤のアタックに入ると、セクター2全体ベストを更新したマロニーが1分41秒982でトップに浮上する。その背後からアタックした宮田は1分42秒003で暫定3番手に浮上と、ロダン勢も好走見せる。

 ただ、セッション前半に好調見せたマイニが1分41秒696という強烈なタイムをマークしトップに浮上。さらに、昨年のFIA F3王者ボルトレートやハジャルもロダンの2台を超えるタイムを記録する。最終盤、ロダン勢は再度アタックに入るもタイヤは限界を迎えていたか、さらなるタイム更新は叶わず。そのままマイニがトップを守ったままチェッカー、2024年最初の予選をトップで締め括った。

 0.219秒差の2番手にボルトレートが続き、インビクタ・レーシングが予選でワンツーを決めた。トップから0.242秒差の3番手にハジャル、0.286秒差の4番手にマロニー、0.294秒差の5番手にハウガーが続いた。宮田はトップから0.307秒差の6番手でFIA F2初予選を終えた。

 なお、先述のとおり、予選後の車検でマイニのマシンの左アンダートレイ前部の外側ストレーキの高さが最低高を下回っていることが判明し、マイニは予選失格・全タイム抹消となった。それに伴い、2番手タイムだったFIA F3王者ボルトレートがデビューPPに繰り上がりに。宮田は5番手で予選を終える結果に変わった。 3月1日に行われるスプリントレース(決勝レース1)のスターティンググリッドは予選トップ10がリバースグリッドで決定されるため、こちらもマイニの失格によりジャック・クロフォード(ダムス・ルーカスオイル/アストンマーティン育成)が最前のポジション獲得に変わった。宮田はスプリントレースを6番手からスタートすることに変わっている。

 2024年FIA F2最初のレースであり、宮田のFIA F2初レースとなる第1戦スプリントレースは、日本時間3月1日23時15分(現地時間17時15分)より、23周もしくは45分+1周で行われる。

■2024年FIA F2第1戦サクヒール 予選正式結果

Pos. No. Driver Team Time

1 10 G.ボルトレート インビクタ・レーシング 1’41.915

2 20 I.ハジャル カンポス・レーシング 1’41.938

3 5 Z.マロニー ロダン・モータースポーツ 1’41.982

4 11 D.ハウガー MPモータースポーツ 1’41.990

5 6 宮田莉朋 ロダン・モータースポーツ 1’42.003

6 2 Z.オサリバン ARTグランプリ 1’42.014

7 14 E.フィッティパルディ ファン・アメルスフォールト・レーシング 1’42.070

8 1 V.マルタンス ARTグランプリ 1’42.158

9 25 T.バーナード PHM AIXレーシング 1’42.207

10 7 J.クロフォード ダムス・ルーカスオイル 1’42.287

11 21 J.マルティ カンポス・レーシング 1’42.333

12 17 P.アーロン ハイテック・パルスエイト 1’42.340

13 8 J.コレア ダムス・ルーカスオイル 1’42.369

14 15 R.ヴィラゴメス ファン・アメルスフォールト・レーシング 1’42.392

15 12 F.コラピント MPモータースポーツ 1’42.392

16 22 R.フェルシュフォー トライデント 1’42.644

17 4 A.アントネッリ プレマ・レーシング 1’42.693

18 3 O.ベアマン プレマ・レーシング 1’42.710

19 16 A.コルデール ハイテック・パルスエイト 1’42.945

20 23 R.スタネ トライデント 1’43.068

21 24 J.デュルクセン PHM AIXレーシング 1’43.153

DQ 9 K.マイニ インビクタ・レーシング –

2024年のFIA F2選手権に参戦する宮田莉朋(ロダン・モータースポーツ/TGR WECチャレンジプログラム)
2024年FIA F2第1戦サクヒール ガブリエル・ボルトレート(インビクタ・レーシング/マクラーレン育成)とクッシュ・マイニ(インビクタ・レーシング/アルピーヌ育成)

投稿 【追記】宮田莉朋は5番手に。PPのマイニが技術規則違反で予選タイム抹消/FIA F2第1戦サクヒール予選autosport web に最初に表示されました。

© 株式会社三栄