令和6年能登半島地震から2か月

By 大脇 桂

3月1日、令和6年能登半島地震から2か月

◆人的物的被害・避難者数・ライフライン被害

・2024年1月1日16:10、M7.6・最大震度7の地震が発生し、北陸地方の広い範囲で大きな被害をもたらした。

・非常災害対策本部によると、2024年2月22日現在、死者241人(いずれも石川県七尾市5人、輪島市102人、珠洲市103人、羽咋市1人、志賀町2人、穴水町20人、能登町8人 )、負傷者1297人。全壊9050棟、半壊12820棟、床上浸水6棟、床下浸水19棟、一部損壊54362棟。地震動による倒壊のほか、液状化による被害、津波による浸水被害が発生している。避難所498か所、避難者数12293人。

・北陸電力などによると、一時最大で約4万8930軒の停電が発生した。厚生労働省によると、一時最大で約11万7000軒の断水が発生した。2月26日現在、停電770軒、断水2万230軒が継続している。停電はおおむね復旧。断水は最大値から82.7%が復旧している。

◆事件

・2月7日、石川県警は、珠洲市の空き家から時計などを盗んだとして、大阪市東淀川区の30代の男を再逮捕した。男は、別の住宅から模造刀などを盗んだとして逮捕されていた。

・2月9日、石川県警は、羽咋市で住宅に侵入し、タイヤ4本を盗んだとして、本籍北海道の50代の男を逮捕した。

・2月19日、石川県珠洲市の被災した住宅などから油圧ジャッキなどを盗んだとして、大阪市東淀川区の30代の男が逮捕された。男は先月窃盗の罪で逮捕されていて、今回で3回目。

◆契約トラブル・詐欺

・2月7日、石川県警は、七尾市内で屋根が壊れた住宅にブルーシートを取り付ける工事の際に、契約解除に関する事項などが記載されていない書面を渡したとして、特定商取引法違反の疑いで神戸市の4人を逮捕した。契約を結んだ60代男性の親族が「屋根にブルーシートをかけるだけで10万円を請求された」と県警に相談していた。

◆火災・事故

・2月10日午後、石川県七尾市一本杉町の醤油店で、被害を受けた建物の片付け作業中にブロック塀が倒れ、60代の男性が下敷きになり病院に搬送された。警察によると、病院で死亡が確認された。

・2月17日、広島県尾道市の山陽自動車道上り線で、支援に向かっていた宮崎県警の車両が横転する事故が発生した。バスに乗っていた警察官10人にけがはなかった。山陽自動車道は、上りの三原久井~尾道間で一時通行止めとなった。

◆物議

・2月3日、被災地での炊き出しの豚汁にサプリを入れている動画がSNS上で拡散された。製品を扱っている会社はホームページで、炊き出しなどへの製品の使用は、被災者の承諾がない場合、絶対に行うことがないよう注意を呼びかけている。

・2月22日、石川県の新年度予算に大阪・関西万博関連の国際交流事業として1000万円が計上されていることが報道などで取り上げられた。知事は必要性を訴えた。

◆地震情報

・非常災害対策本部によると、2024年2月22日現在、震度7:1回、震度6強:0回、震度6弱:2回、震度5強:8回、震度5弱:7回、震度4:48回、震度3:168回。

◆その他

・2月13日、環境省によると、石川県羽咋市でハシブトガラスの死骸が見つかり、簡易検査の結果、A型鳥インフルエンザの陽性反応が確認された。19日、遺伝子検査の結果、高病原性鳥インフルエンザウイルス「H5亜型」への感染が確認された。

気象庁|令和6年能登半島地震の関連情報
https://www.jma.go.jp/jma/menu/20240101_noto_jishin.html

内閣府防災情報|令和6年能登半島地震による被害状況等について
https://www.bousai.go.jp/updates/r60101notojishin/index.html

石川県|令和6年(2024年)能登半島地震に関する情報 - 石川県
https://www.pref.ishikawa.lg.jp/saigai/202401jishin.html

令和6年能登半島地震から1か月
https://nordot.app/1125442138747454279

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