ドイツCPI、2月は前年同月比2.7%上昇に鈍化 予想と一致

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Miranda Murray

[ベルリン 29日 ロイター] - ドイツ連邦統計庁が29日発表した2月の消費者物価指数(CPI)速報値は欧州連合(EU)基準(HICP)で前年同月比2.7%上昇し、市場予想と一致した。伸び率は1月の3.1%から鈍化し、欧州中央銀行(ECB)が年内に政策金利の引き下げを始める支援材料となった。

変動の激しい食品とエネルギーを除いたコア指数上昇率は2月に3.4%と予想通りになり、1月と同じだった。

一方、アナリストらはインフレ圧力の鈍化が減速したことはECBが早期利下げに消極姿勢なのを裏付けていると指摘している。

コメルツ銀行のチーフエコノミスト、イエルク・クレーマー氏は「エネルギーと食品の価格変動がなければ、それ(インフレ率)はほぼ下がっていない」と指摘し、「ECBによる利下げの機は熟していない」との見方を示した。

2月のエネルギー価格は2.4%下落。食品価格の上昇率は0.9%にとどまり、全体のインフレ率を下回ったのは2021年11月以来、2年3カ月ぶりとなった。

今年3月1日に発表される2月のユーロ圏のCPI(HICP)は前年同月比上昇率が2.5%となり、1月の2.8%から縮小すると予想されている。

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