5年ぶりに一般参列行います 日光山輪王寺の「強飯式」4月2日に

2019年に行われた日光山輪王寺の強飯式

 【日光】山内の日光山輪王寺は29日までに、伝統行事「強飯(ごうはん)式」を4月2日、5年ぶりに通常開催することを決めた。

 新型コロナウイルスの影響により、ここ4年間は一般の参列は行わず僧侶による法要のみ営まれた。コロナ禍が落ち着いたことで、ことしから本来の形式に戻す。

 強飯式は日光山に伝わる儀式。山伏が山盛りのご飯を強飯頂戴人(ちょうだいにん)に食べろと責め立てる「強飯頂戴の儀」などが行われる。頂戴人や参列者は、難を逃れ福を授かるとされる。このほか、授かった福を多くの人に分け与える「がらまき」も実施する。

 同寺の鈴木常元(すずきじょうげん)教化部長は「輪王寺の中でも大きな行事であり、楽しみにしている人がいる。ようやく本来の形で行うことができるので、初心に返って臨みたい」と話した。

 二社一寺の春の行事を巡っては昨年、コロナ禍で規模縮小となっていた日光東照宮の春季例大祭と日光二荒山神社の弥生祭で主要行事が4年ぶりに復活している。

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