思いやりのリレーをつないで 「制服代を節約したい」に応える沖縄のリユース店6選【2024最新版】

 春3月。卒業式や、入学式の準備をする時期になりました。財布に優しいリユース制服の販売店は、この1年、沖縄でさらに増えました。2号店ができたり、ランドセルの無償提供を始めたり、修繕した制服を一層安く販売したり。家計を節約したい方、子どもの卒業や成長で着終えた制服を役立てたい方、近くのリユース店に足を運んでみませんか?「思いやりのリレー」を担う県内の6店を紹介します。(デジタル編集部・新里健)

 

子育て目線で2店を切り盛り ミシンの腕前生かす すまいる(豊見城市・八重瀬町)

 豊見城市立中学校で新入生向けのオリエンテーションが開かれて間もない2月上旬。豊見城市嘉数の「すまいる」には、多い日で1日約20組の親子がリユース制服を買いに訪れ、行列ができた。店主の浦崎清美さんは、自宅の一室を改装して営む店で、サイズの合う服を探したり、上着の刺しゅうやズボンの裾を直したりと、大忙し。土日返上で娘や母親に手伝ってもらって対応した。5歳から19歳まで4人の子を育てている浦崎さんが大事にしている柱は三つ。保護者の目線と、ミシンの腕前を生かした細やかな修繕と、地域密着だ。

 会社員や福祉関係の仕事を経て、市社会福祉協議会の制服リユース事業を引き継ぎ、2020年にオープンした。「どの家庭も2着目、3着目を安く買えれば、他の学用品にお金をかけたり、洗濯の負担を軽くできたりして、暮らしにゆとりができるはず」との思いから、自ら継承を提案した。八重瀬町にある東風平中学校の指定制服店主からも要望を受けて2021年に経営に加わった。午前は豊見城店、午後は八重瀬店で前店主と共に切り盛りする。

 豊見城店で扱う制服は約600着で、中学が豊見城、伊良波、長嶺の3校。高校は豊見城、小禄、那覇となっている。八重瀬店の取り扱い校は東風平中のみで、販売用がまだ少ないため、買い取りを受け付けながら、前店主が衣類全般の直しを担っている。両店とも新品の約7割〜9割引きで、学ランを3000〜5500円、スカートを2000〜3000円、体育着やトレパンは500円(いずれも税別)で販売している。「リユースであっても、自分の子どもに着せたいと思える、質の高い服を売りたい」とのこだわりから、修繕が必要な制服はこれまで扱ってこなかった。しかし、保護者から「卒業式や入試の面接用に、少しでも安い制服を買いたい」との強い要望を受け、昨年から、自ら補修した制服を一律千円で販売し始めた。

 オープンから間もなく4年。リユース制服の認知度の高まりと口コミで、客数やリピーターは年々増えている。浦崎さんは「ボタン付けから刺しゅうまで、お直しは何でもできます。小さい店ですが、地元に貢献できるように、豊見城ローカルで息長く続けていきたいです」と笑顔で語った。

<店舗情報>
■すまいる
■〒901-0202 豊見城市嘉数489-11 地図はこちら
■電話070-3800-4360
■営業時間 平日・土曜10:00〜14:00、日曜・祝日は休み
■LINE公式アカウント https://liff.line.me/1645278921-kWRPP32q/?accountId=303ymdew

■ワークショップ ハピネス&スマイル
■〒901-0104 八重瀬町字東風平433 地図はこちら
■電話070-3800-4360
■営業時間 平日・土曜14:30~17:30、日曜・祝日は休み

<制服を持ち寄りたい人へのアドバイス>
・名前の刺しゅうは付いたままでOK
・クリーニングはしなくて大丈夫
・長期保管は汗じみや黄ばみの原因になり、クリーニングしても落ちにくくなるため、着終えたら早めに持ってきてほしい
・傷みがひどかったり、破れたりしている制服は避けてほしい

「すまいる」店主の浦崎清美さん。豊見城市と八重瀬町の2店舗を切り盛りする=2024年2月22日、沖縄県豊見城市嘉数

駄菓子も販売 生徒と顔なじみに 大和商会(那覇市)

 15円の金貨型チョコレート、30円のペーパーキャンディー、100円の瓶入りバヤリース。
那覇中学校の向かいにある商店「大和商会」に入ると、まず目に飛び込むのは、多彩な駄菓子や飲料だ。子どもだけでなく保護者も「懐かしい」と買いに来て、代表の上原隆さん(65)と妻の慶子さんが朗らかに接客する。隆さんは毎朝、登校時間に黄色い旗を持って交通安全の誘導員を務めており、生徒にはなじみの存在だ。

 駄菓子の棚のそばに並ぶリユース制服は約700着。新品の4分の1から3分の1の値段で販売している。例えば半袖シャツは1500円、セーラー服は1500〜2000円、学ランやブレザーは4000円となっている(いずれも税込み)。ズボンやスカートの裾直しもできる。取り扱い校は中学が那覇と上山。市内の他中学の学ランも販売している。高校は那覇、那覇西、那覇商業、小禄、那覇工業、沖縄工業の6校。中学生用の体育館シューズも、新品だが「訳ありの製品」を仕入れて安く販売している。

 那覇中との縁は、2010年ごろ、校長から「校内の売店を閉めるので、取り次ぎ店になってもらえないか」と依頼されたのがきっかけだ。新品の制服や体育着の受発注を始めると、多くの生徒が店に来るようになり、駄菓子や飲料も売ろうと思い立った。保護者や生徒から「中古の制服はないですか?」と聞かれることが増えたため、古物商の免許を取って2016年にリユース制服の買い取りと販売を始めた。

 来客のピークは高校が2、3月、中学が3、4月。「家計のやりくりが大変なので、制服を安く買えて助かる」という声のほか、卒業間近の中3や高3が「制服が狭くて着られなくなった。卒業式にはサイズの合う服を着たい」「入試の面接用に欲しい」と買いに来るケースも。取り扱い校以外の制服を求める家庭には、他店を紹介している。隆さんは「リユース制服の需要を日々実感していて、生徒や保護者の役に立ててうれしい。各地の店がつながって、さらに多くの家庭の助けになれればいいですね」と話す。

<店舗情報>
■大和商会
■〒900-0032 那覇市松山2-25-8 地図はこちら
■TEL 098-868-8131
■営業時間は平日が9:00〜18:00、土曜は10:00〜18:00。日曜休み

<制服を持ち寄りたい人へのアドバイス>
・名前の刺しゅうは付いたままでOK
・長期保管は汗じみや黄ばみの原因になるため、着終えたら早めに持ってきてほしい
・傷みがひどかったり、破れたりしている制服は避けてほしい

大和商会の代表を務める上原隆さん(左)と妻の慶子さん=2024年1月23日、那覇市松山

協力店2カ所オープン 住民の志に感謝 子ども応援団笑びん(沖縄市)

 制服のリユースを「思いやりのリレー」と表現する、子ども応援団笑びんの森田好美さん。2023年は、その広がりを実感した1年だった。11月に、沖縄市安慶田とうるま市川崎に、それぞれ協力店がオープンしたからだ。地元のシニア世代が手を挙げ、運営を担ってくれた。森田さんは「お2人の志がうれしい。安心して任せられる」と感謝する。保護者からは「自宅の近くに店ができて、行きやすくなった」と喜びの声が届く。

 安慶田店が扱う制服は約300着で、中学が安慶田、コザ、越来、山内の4校。高校はコザ、球陽の2校だ。川崎店が扱う制服は約200着で、中学はあげな、具志川、具志川東の3校、高校は前原、中部農林、具志川商業、石川、与勝の5校となっている。沖縄市美原の本店では、デザインが共通の黒色の学ランとズボン、紺色のプリーツスカートをはじめ、本島中部の中学9校、高校10校の制服計約2000着を扱う。

 3店とも定価の約80%引きで、半袖や長袖のシャツは500〜1200円、夏・冬服のセーラー服は500〜2300円、ブレザーは1500〜3000円台で販売している(いずれも税込み)。無料の制服が欲しいという家庭には「まずは先輩や学校、自治会、社会福祉協議会に問い合わせてみてください」とアドバイスしている。

 昨年の県立高校合格発表日の3月15日には、過去最多の50組の親子が制服を買いに訪れた。森田さんは「コロナ禍や物価高のさなか、リユース制服が求められていると実感しました」と振り返る。一方で、日々の生活に追われるひとり親世帯をはじめ、必要な家庭にはまだ届いていないとも感じている。「リユース店があるともっと早く知っていれば、買いに行きたかった」という保護者の声を、数え切れないほど聞いてきた。

 どう周知すれば効果的なのかー。地域や福祉関係などさまざまなイベントに参加して模索する中で、手応えを感じているのが、中学や高校のPTA行事。PTAの協力が得られると、保護者に情報が届きやすくなるためだ。生徒たちには「在学中は大切に制服を着て『思いやりのリレー』に参加してくれたらうれしいです」と望む。

 今後は、本島中部の各市町村に少なくとも1カ所の協力店を設けることを目標に、希望者を募集中だ。店を始めやすいように、民家や企業の空き部屋・空きスペースの活用を提案している。有償で裾直しや洗濯、アイロンがけをしてくれる人もすでにいて、森田さんは支援のさらなる広がりに期待を寄せている。

<店舗情報>
■学生服リユース・子ども応援団笑びん本店
■〒904-2155 沖縄県沖縄市美原1-18-1 地図はこちら
■TEL 090-6860-3755
■LINE公式アカウント https://liff.line.me/1645278921-kWRPP32q/?accountId=932lhgcn
■営業時間 月・水・金が16:00~19:00 土曜は14:00~18:00 日曜は休み
(県立高校合格発表日の3月14日は10:00~18:00)
■ホームページ https://warabin.club/

■安慶田店
■〒904-0012 沖縄市安慶田1-24-3 地図はこちら
■電話090-7587-6720(店長:仲村博美さん)
■営業時間 月・木・金が16:00〜19:00、土曜が11:00〜18:00。火・水・日は休み
(県立高校合格発表日の3月14日は10:00~18:00)

■川崎店
■〒904-2203 うるま市川崎99-1 みねアパート102 地図はこちら
■電話090-6865-9453(店長:大嶺洋子さん)
■営業時間 月・水・金曜が16:00〜19:00、土曜が14:00〜19:00。火・木・日曜は休み
(県立高校合格発表日の3月14日は12:00~19:00)

<制服を持ち寄りたい人へのアドバイス>
・名前の刺しゅうは付いたままでOK
・洗濯を済ませてから、清潔な状態で持ってきてほしい
・買い取りは高い値段は付けられないので、寄付してもらえるとうれしい
・クリーニング済みの制服は、ビニールを外して持ってきてほしい。ビニールをかぶせたままだと、カビの原因にもなるため
・カビが付くと落ちにくいため、卒業後はできるだけ早く持ってきてほしい
・傷みがひどかったり、破れたりしている制服は遠慮してほしい。判断が付かない場合は気軽に相談を

笑びん代表の森田好美さん(中央)と、安慶田店長の仲村博美さん(左)、川崎店長の大嶺洋子さん。森田さんは地元・沖縄市のラジオ局・FMコザで毎週土曜の正午から30分、「親子で笑びん」を放送している。親子らを招き、経験や思い出づくりとして毎週楽しいトークを繰り広げており、番組に出演する親子を募集している=2024年2月13日、沖縄市安慶田・笑びん安慶田店

ランドセルを無償で提供 さくらや宮古島店

 2023年2月にオープンした「さくらや宮古島店」。店内には、宮古島市内の中学・高校の制服約1100着が並ぶ。いずれも正規料金の7〜8割引きで、夏服のシャツは200円台、学ランは2800円、新古品のスカートは4000円(いすれも税込み)から販売している。

 市内の電器店や書店など3カ所に「回収ボックス」を置き、制服の寄付を受け付けており、手応えは上々だ。店頭でも引き取り、ネームを外して販売している。

 店を経営するのは宮古ガス。開店のきっかけは、社長の富山忠彦さん(48)が2022年、保護者から「リサイクルショップで制服を探したけどなかった。安く買える店はないか」と相談を受けたことだ。同じ時期に講演会で知り合った県外の制服リユース店のオーナーからアドバイスを受け、宮古ガスの会議室を店舗用に改装して準備を進めた。

 新店舗の従業員の募集に応じ、店長となったのが、夫の転勤で移り住んだ県外出身の原明希実さん。地縁・血縁が強い宮古島市では、これまで制服のリユースといえば、親戚や友人同士でおさがりを融通することが多かったが、原明さんによると、転勤や移住で島に引っ越してくる家庭が増え、おさがりをもらったりあげたりする機会が減っているという。同店には、入学や衣替えのシーズンのほか、修学旅行の前にも多くの親子が買いに来る。

 「助かる」という保護者の声のほか、不登校の生徒に「卒業式は制服を着せてあげたい」と買い求める先生や、困窮家庭に接するソーシャルワーカーも来店する。そうした要望があれば、1日限定で無料レンタルすることもできる。原明さんは「店に品ぞろえを見に来るだけでも歓迎です。回収ボックスも気軽に利用してくれたら」と話す。

 傷んで着れなくなった制服をポリエステルにリサイクルして、エコバッグを試作しているほか、昨年末にはランドセルの寄贈も受け付け始めた。現在、店内には黒と赤の計5個が並び、希望する家庭に無償で提供する。卒業・入学シーズンを前に、富山さんは「開店から1年を経て徐々に認知度が高まり、昨年より制服の取扱数が増えた。ランドセルの提供を含め、多くの家庭のお役に立ちたい」と話す。

<店舗情報>
■さくらや宮古島店
■〒906-0006 沖縄県宮古島市平良西仲宗根2-39 地図はこちら
■TEL 0980-72-4935
■営業カレンダーなど時間の詳細は、店舗のホームページ
https://www.seifuku-sakuraya.com/blog/miyakojima/
またはインスタグラム
https://www.instagram.com/sakuraya_miyako/
■無料の専用駐車場あり

<制服を持ち寄りたい人へのアドバイス>
・可能なら洗濯を
・ペットの毛などは取り除いてほしい
・ポケットの中に物が残っていないか確認を

「さくらや宮古島店」店長の原明希実さん(左)と宮古ガス社長の富山忠彦さん。ランドセルの無償提供も始めた=2024年2月、沖縄県宮古島市平良・さくらや宮古島店(提供)

体育着や楽器は無料 名護市エコステ3Rなごころ(名護市)

 「名護市エコステ3Rなごころ」は、名護市から委託を受けてごみ収集などを担う、市環境企業組合が運営している。名護市を中心に沖縄本島北部の中学・高校の制服を扱い、ブレザーやセーラー服を含め、1着につき一律500円で販売。小学生が入学式や卒業式などに着る式服も、1着300円(いずれも税込み)で購入できる。3月と4月は在庫整理期間のため販売は休止中で、無償での引き取りのみ受け付けている。次の販売は5月1日からで、再開後すぐに来客のピークを迎える。

 「なごころ」の職員でリユース事業を担当する我那覇涼子さんによると、2023年5月2日は最も忙しく、開店直後の1時間で親子12組が訪れた。このほか、修学旅行前の11月にも需要があり、以前は在庫整理のため販売休止期間にしていたが、近年は旅行に行く2、3年生向けに11月も営業している。

 2023年は計403着が売れ、収益はどの学校で何枚がリユースされたかで振り分けて、市内の各校に寄付している。昨年の寄付額は計17万3300円。このほか、能登半島地震の義援金として2800円を送る予定だ。引き取り数は、市内の中学8校、高校3校の制服と、小学校13校の式服を合わせて709着。着終えた制服や式服は無償提供のみ受け付けており、買い取りはしていないが、引き取り数は過去3年で1.8倍に伸びた。我那覇さんは、SDGsの理念が浸透したことに加え、コロナ禍が落ち着き、多くの人が外出しやすくなったのも一因とみる。

 制服や式服を購入できるのは「なごころ」の会員だけだが、本島北部の住民なら、登録料200円で1年間、会員になれる。その後は1年ごとに更新料を100円払えば、会員を継続できる。制服と式服の購入は1人につき夏季1セット、冬季1セットまで。1着目は新品を買った上で、2着目以降で「なごころ」を利用するよう呼びかけている。合うサイズの制服がない場合は、時間を置いて2度、3度来店するようアドバイスしている。

 このほか、ランドセルも状態が良ければ無償で引き取り、リユース品として必要な家庭に年に十数個ほど無料で提供しており、譲渡を受けたいと来店する家庭が絶えない。上履きや鍵盤ハーモニカ、リコーダー、体育着、ネクタイ、ジャージも無料で引き取り、提供している。

 保護者や生徒からは「良い状態で安価に販売してくれて助かる」「大切に使って、着終えたらまたここに持ってきます」といった声が届く。我那覇さんは「リユース品を買うことへの抵抗感が年々、薄れてきたと感じています。制服も他の学用品も、普段から大切に使ってほしい。そうすれば、必要な時に必要な人に譲ることができ、節約にもエコな暮らしにもつながります」と話す。

<事業者情報>
■名護市エコステ3Rなごころ
■〒905-0016 沖縄県名護市大東1丁目1番3号-1F 地図はこちら
■TEL 0980-43-0254
■メールアドレス ecovivanago*yahoo.co.jp(送信時は*を@に変えて下さい)
■営業時間 9:00~18:00 月曜定休
■専用駐車場あり
■ホームページ https://pakka.ti-da.net/

<制服を持ち寄りたい人へのアドバイス>
・傷みがひどかったり、破れたりしている制服は遠慮してほしい。判断がつかない場合は気軽に相談を

「なごころ」のリユース制服コーナーと、担当の我那覇涼子さん=2024年2月14日、沖縄県名護市大東(提供)

ひとり親家庭などのサポート開始 ゆいまぁる(浦添市)

 2017年に開店した「ゆいまぁる」は、沖縄本島内の中学・高校ほぼ全てをカバーする約2万着を取りそろえる(沖縄市内の中学・高校の制服が欲しい家庭には、同市内のリユース店を紹介している)。在庫は地域やサイズによって偏りがあるものの、買い取った制服は、定価より6割〜8割安く販売している。夏服の半袖シャツは500〜1000円、冬服のブレザーは3000〜6000円(いずれも税別)と、財布に優しい。県立高校入学時に必要な費用は、制服代や教科書代などを含め約10万円。困窮家庭には重い負担だけに、代表の與那城寿恵子さんに「安く買えて助かる」と感謝の声が届く。

 昨年は、県立高校合格発表日の3月15日に店の外まで行列ができ、最長1時間半待ちとなった。列に並ぶ間に「ここに制服あるよ」と親同士の電話で広がり、この日だけで約350人の親子が来店。2022年の1.7倍に増えたが、寄付や買い取りの件数も伸びたため、與那城さんは「より多くの人に、欲しい服を提供できました」と喜ぶ。

 新聞の紹介記事にも大きな反響があり、掲載後は、自ら送料を負担して制服を寄付する人が相次いだ。「頑張ってください」と1万円を送ってくれた人も。昨年10月には沖縄タイムス社主催の子ども支援イベント「ちるふぇす」に参加し、制服272着の寄付を受けるなど、制服リユースの認知度の高まりを実感している。

 「不要になった制服が、他の生徒や家庭から喜ばれるのがリユース。捨ててしまうより、ぜひ一度見せてほしいです」と呼びかける。名前の刺しゅう外しのほか、クリーニングも店側がするので、「たんすに眠っている制服を、気軽に持ってきてもらえたら」と話す。3月から、ひとり親世帯や生活保護世帯に制服を無償で提供する取り組みも始める。「1着目が買えず困っている家庭を応援したい」と與那城さん。その費用を賄うための寄付金も歓迎している。

<店舗情報>
■学生服リユース・リサイクルショップゆいまぁる
■〒901-2126 浦添市宮城5-6-2 きたなはマンション105 地図はこちら
■TEL 080-2790-4982
■営業時間 平日10:00〜19:00 土曜13:00~19:00 定休日:木・日曜 ※祝日はお問い合わせください。
■無料専用駐車場あり(3台)
■ホームページ https://yuimaruokinawa.com/
■LINE公式アカウント https://line.me/R/ti/p/@ixf7444p?from=page&accountId=ixf7444p

<制服を持ち寄りたい人へのアドバイス>
・クリーニングなしでOK
・刺しゅうは付いたままで大丈夫
・県内全域の制服を受け付け
・体育着は受け付けていない
・買い取りを希望する場合でも、制服の状態によっては値段を付けられないことも
・寄付はどんな状態でも引き取り可能
・寄付は郵送も可。費用は元払いで

「ゆいまぁる」の店内と、代表の與那城寿恵子さん=2023年3月20日、沖縄県浦添市宮城

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