新海誠『すずめの戸締まり』4月5日に地上波初放送 『金曜ロードショー』で本編ノーカット

日本テレビ系『金曜ロードショー』にて、4月5日に『すずめの戸締まり』が本編ノーカットで地上波初放送されることが決定した。

本作は、『君の名は。』『秒速5センチメートル』の新海誠監督が手がけたアニメーション映画。少女・すずめの解放と成長を描く現代の冒険物語だ。

2022年に公開され、興行収入149.4億円のメガヒットを記録。日本以外に199の国と地域で公開され、第73回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に選出されたほか、第81回ゴールデングローブ賞ではアニメーション映画賞にノミネートされた。

九州の静かな町で暮らす17歳の少女・鈴芽は、「扉を探してるんだ」という旅の青年・草太に出会う。彼の後を追って迷い込んだ山中の廃墟で見つけたのは、ぽつんとたたずむ古ぼけた扉だった。なにかに引き寄せられるように、扉に手を伸ばすすずめ。扉の向こう側からは災いが訪れてしまうため、草太は扉を閉めて鍵をかける“閉じ師”として旅を続けているという。すると、2人の前に突如、謎の猫・ダイジンが現れ、「すずめ すき」「おまえは じゃま」と喋りだす。その次の瞬間、草太は椅子に姿を変えられてしまう。

それはすずめが幼い頃に使っていた、脚が1本欠けた小さな椅子だった。逃げるダイジンを捕まえようと3本脚の椅子の姿で走り出した草太を、すずめは慌てて追いかける。やがて、日本各地で次々に開き始める扉。不思議な扉と小さな猫に導かれ、九州、四国、関西、そして東京と、すずめの“戸締まりの旅”は日本列島を巻き込んでいく。旅先での出会いに助けられながら辿りついたその場所ですずめを待っていたのは、忘れられてしまったある真実だった。

主人公・すずめの声を務めたのは、映画『ミステリと言う勿れ』や『恋わずらいのエリー』の原菜乃華。原は、1700人を超えるオーディションから抜擢された。

“災い”をもたらす扉を閉める「閉じ師」の草太役は、本作が声優初挑戦となったSixTONESの松村北斗。そのほか、深津絵里、染谷将太、伊藤沙莉、花瀬琴音、花澤香菜、神木隆之介、松本白鸚らが共演に名を連ねた。

音楽は、本作で新海監督と3度目のタッグとなるRADWIMPSと、作曲家の陣内一真が担当。シンガーソングライターの十明が、RADWIMPSの主題歌「すずめ feat.十明」に歌声を添えた。

今回の放送では、エンディングにあわせて、新海監督が企画書に描き込んだイラストを使った特別映像が初公開される。

また、今回の放送に合わせて、Huluにて3月22日より『君の名は。』『天気の子』の配信がスタートする。

新海誠監督 コメント
『すずめの戸締まり』は現代日本を舞台にした冒険エンターテインメント映画であり、同時に、災害によって失われてしまった日常を取り戻すまでの物語でもあります。13年前に起きた東日本大震災の、未だ胸の中で収まらないその巨大な揺れを感じながら、私たちはこの映画を作りました。今回の「金曜ロードショー」での放送によって、より多くの方に作品が届くこととなれば幸いです。また、あらゆる災害の被災者の方が一日も早くあたたかな日常を取り戻せることを、心から願っております。
(文=リアルサウンド編集部)

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