茨城県議会開会「挑む予算」 退院の知事、議案説明

退院した大井川和彦知事が県議会に出席し、議案を説明=県議会議事堂

茨城県議会の第1回定例会は29日開会し、2024年度当初予算案など計73議案が提案された。転倒して頭部打撲の影響で入院していた大井川和彦知事が出席し、「人口減少などに伴う困難を乗り越えられる新しい茨城づくりに挑戦する予算」などと提案理由を述べた。

予算案の一般会計は前年度当初から3.2%減の1兆2511億9千万円。新型コロナウイルス感染症関連分を除けば、過去最大となる。外国人材の確保やデジタル人材の育成、輸出振興など、深刻化する人口減少への対策を重点に据えた。

主な施策として、大学や企業と連携したインターンの実施、海外の教育機関と日本語講座の運営などを通して外国人留学生の県内就職を促進するほか、外国人向け生活支援を推進する。国内市場の縮小に備え、ものづくり企業の海外展開を伴走支援する。

大井川知事は転倒による頭部打撲の影響で2月17日に手術、26日に退院した。当初この日は欠席予定だったが、主治医と相談した上、約2週間ぶりに登庁。頭部保護のため帽子を着用して登壇した大井川知事は「県民の皆さまや議員各位に心配と迷惑をかけ、おわびする。引き続き、県政の推進に全力で取り組む」と述べた。

定例会は3月26日まで開かれる。

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