新チームの青写真 バスケットボール男子① 柳ケ浦 全国レベルの陣容そろい勝負の年に 【大分県】

3年生が卒業し、新チームはどのような青写真を描いているのか。本シリーズでは、バスケットボールの県高校新人大会で4強入りし、九州大会への出場権を得たチームの現在地を整理。さらに強化ポイントをチェックしながら、今後の動向を占う。第1回は柳ケ浦。

【チームパラメーター】( )は昨年の数値

オフェンス 9(8)

ディフェンス 8(8)

リバウンド 9(9)

シュート 8(7)

3点シュート 8(8)

高さ 10(10)

県高校総体では「ぶっちぎり」の優勝となった男子の柳ケ浦。初戦となった2回戦から準決勝までの4試合は100点ゲームで勝ち上がり、決勝でも宿敵・別府溝部学園に89-64で快勝した。中村誠監督は、「今年最初の県大会で優勝できたことは良かったが、満足していない。夏の北部九州インターハイ(全国高校総体)で結果を出したい」と全国での好結果を目指している。

全国で勝ち上がるために高さが必要と、先発メンバーには180cm以上の選手が名を連ねるが、県高校新人大会では高さを爆発力に変換できなかった。そのため機動力があり、守備強度の高い162cmの古謝修斗(1年)や178cmの山根遼太郎(2年)に代えた「スモールラインアップ」に変更すると、守備から流れをつかんで勢いに乗った。オプションが増えたことで、今後は対戦相手や戦況によって使い分けることができそうだ。

流れを変えるシックスマンとなる山根遼太郎

メンバーのほとんどが昨年から試合に出ていて、経験値は高い。エースの山下凛生(2年)は3ポイントシューターだが、インサイドでのプレーを覚えてプレーの幅が広がった。センターのベイノット(同)は好不調の波が少なくなり、コンスタントに得点できる。この2人を軸に、どこからでも、誰が試合に出ても得点できるのが新チームの特徴だ。ベイノットと共にキャプテンを務める山根は「個人個人のレベルが高く、練習から競い合えている」と胸を張る。

2年前の九州大会では3位となり、今大会ではそれ以上の成績が目標となる。中村監督は「全国トップレベルの福岡の2強(福岡第一、福岡大大濠)に勝つのは難しいが、全国でベスト8を狙うのであれば越えなければいけない壁」と真っ向勝負を挑む。ベイノットは「負けることは考えていない。チームが勝つためのプレーをする」と意気込む。柳ケ浦史上最強との呼び声の高いチームが、腕試しの場となる九州大会で過去最高の成績を目指す。

ムードメーカーでありキャプテンのベイノット

(柚野真也)

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