NZ中銀、制約的な政策を当面維持する必要=副総裁

Wayne Cole Lucy Craymer

[クライストチャーチ 1日 ロイター] - ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)のホークスビー副総裁は1日、インフレ期待が十分に抑制されるよう政策金利を制約的な水準に当面維持する必要があるとの見解を示した。また、利下げを検討する段階にはないと強調した。ロイターのインタビューに応じた。

ホークスビー氏は、インフレ率が目標レンジ(1─3%)の中間値に向かいつつあるが、それを確認にするため中銀は現状を維持する必要があると指摘。

「インフレ期待とコアインフレが、2%に抑制されていると確信する必要がある」と述べ、経済が潜在成長率を下回る期間が必要だとした。

中銀は今週開いた今年初の会合で、政策金利のオフィシャルキャッシュレート(OCR)を15年ぶり高水準の5.5%に据え置くことを決定。インフレに関するリスクがより均衡した状態になったとの認識を示した。

ホークスビー氏は現在需給ギャップは若干のマイナスではないにしろほぼゼロだが、需要と供給のバランスを改善するには現状の政策を維持する必要があると述べた。

「政策は現在制約的に機能しており、インフレが低下するという確信をもたらしている」とし「将来のある時点で利下げするだろうが、時期については不透明感が強い」と指摘した。

オア総裁はクライストチャーチでの講演で、ニュージーランド経済に対する最も重大なリスクは国内ではなく海外にあると述べ、中国経済の減速やニュージーランド製品の需要に対する影響を挙げた。

ニュージーランドは経済協力開発機構(OECD)加盟国の中で資本が最も薄い国の一つと述べ、技術革新と資本への投資不足により生産性が損なわれていると分析した。

住宅価格について、現在は抑制されているが中銀は今後3年間で年5%の上昇を見込んでいると述べた。

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