うるま市長、陸自訓練場の白紙撤回を要請 沖縄防衛局に「住民の理解を得るのは大変厳しい」

 沖縄県うるま市の中村正人市長は1日午前、嘉手納町の沖縄防衛局を訪ね、同市石川のゴルフ場跡地への陸上自衛隊訓練場新設計画の白紙撤回を求める要請を行った。同市長は、石川地区自治会長会が反対している他、地元の旭区から計画の断念を求める請願が出されている状況を説明し、「住民の理解を得るのは大変厳しい状況だ」と訴えた。

 沖縄防衛局の伊藤晋哉局長は「白紙撤回の考えはないが、住民生活との関係を重視し、土地の在り方を改めて検討する」と述べた。

 同計画を巡っては、玉城デニー知事や自民県連が国に白紙撤回を求めている。中村市長はこれまで、防衛省と地主の売買について行政の側から発言すると不利益に当たる懸念があるとして「コメントを差し控える」と述べるにとどまっていた。

沖縄防衛局の伊藤晋哉局長(左)に陸上自衛隊訓練場の白紙撤回を要請する中村正人うるま市長=1日、嘉手納町・同局

© 株式会社沖縄タイムス社