女性のわいせつ姿、議員がスマホで撮影…アダルトサイトに投稿していた 容疑で書類送検 女性との関係、投稿の経緯はプライバシーを理由に説明せず「未成年ではない。女性へ悪意ない」

女性の性的画像を投稿 容疑の県議、書類送検

 知人女性の性的な画像をインターネット上に投稿したとして、神奈川県警が1月に民主フォーラム所属の辻浩司埼玉県議(48)=東8区、越谷市=を、わいせつ電磁的記録陳列の疑いで書類送検していたことが29日、分かった。同日の2月定例会本会議に出席し、報道陣の取材に応じた辻氏は「詳細な記憶はないが、一人で飲酒をし、軽率な行動をした。申し訳ない」と陳謝し、投稿に至る動機や経緯についてはプライバシー保護を理由に明言を避けた。

 辻氏によると、2022年12月ごろ、自身のスマートフォンで撮影した複数のわいせつ画像をアダルトサイトに投稿し、短時間で自ら画像を削除。昨年10月に神奈川県警からの連絡を受け、書類送検容疑について認めたという。

 辻氏は落ち着いた様子で質問に答え、「(違法性の認識は)あまり考えずにやってしまったのが正直なところ。県議選で期待を寄せていただいた方の信頼を裏切る行為。私の不徳の致すところで、ただただ申し訳ない」と謝罪した。

 被写体となった女性に関して「どういう属性か、どういう関係だったかは、その方のプライバシーに関わることで、私から申し上げることは差し控えたい」とし、未成年者ではないことを付け加えた。投稿した動機については「(女性に)悪意を持ってやったことではない」と話した。

 今後の進退については「関係者と相談し、極力時間をかけず、適切に判断したい。刑事・司法的な処分の見通しが立ってから(進退を)判断するべきだと思っていた」と述べるにとどめた。

 所属する民主フォーラムの田並尚明代表は「支援者の皆さん、県民の皆さんに深くおわびしたい。(経緯については)28日に本人から伺った。(辻氏は)弱い立場の小さな声を拾って県議会で発言されてきた。驚くのと同時に残念な気持ち」と心境を明かし、会派として素早く対応する意向を示した。

 田並代表は本会議前の議会運営委員会で「大変な時期にご迷惑をおかけしておわびを申し上げたい。今後の対応を早急に報告したい」と頭を下げた。

 他会派のベテラン県議は「所属会派で詳細を確認するとのことで、(辞職勧告などは)報告を受けた後の話ではないか」と話した。

 春日部市出身の辻氏は越谷市議を3期務め、19年の県議選で初当選した。

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