那須雪崩事故は17回の公判を経て29日、結審した。初公判から約1年4カ月。被害者参加し、法廷で審理を見守ってきた遺族は「最大限の求刑を出してくれた」と前向きに受け止めた。「未来の世代への重要な教訓として意味を持つ」「学校安全の礎となる判断を」。被害者論告では遺族の切なる思いも語られた。一方、最終意見陳述で証言台に立った3被告は淡々とした様子で、多くを語らなかった。
変わらぬ悲痛な思い
「禁錮4年が相当」
検察官の言葉に、奥公輝(おくまさき)さん=当時(16)=の父勝(まさる)さん(52)はメモを取る手を止めた。涙をこらえながら天井を見上げた。教諭ら3人の過失を問う中、「厳罰を求めるというこれまでの思いが伝わった」と感じた。