【公演レポ】俳優アン・ヒョソプ、アンコール公演開催!真っすぐな瞳と甘く深い歌声にファンうっとり

ドラマ「社内お見合い」、「いつかの君に」、「浪漫ドクターキム・サブ」シリーズなどへの出演で、日本でも大人気の俳優アン・ヒョソプが、2月12日東京ガーデンシアターにてアジアツアー「AHN HYO SEOP ASIA TOUR<THE PRESENT SHOW in TOKYO>‘here and now’ Once more」のアンコール公演を開催した。今回はこれまでの日本公演とは異なる生バンド形式でバージョンアップしたもの。トークやミッション、真心が込められた歌声を届け、“ポルチャク(ファンの呼称)”との特別な時間を過ごした。

アン・ヒョソプ のプロフィール

1階から4階までを埋め尽くすファンの期待感が充満する中、イベントがスタート。フルバンドがセッティングされたステージで1曲目に披露したのは、BTS(防弾少年団)JUNGKOOKの「Standing Next to You」。グルーヴィーなバンドサウンドと伸びやかで深みのある歌声が響くと、会場の空気は一気に熱くなる。

大きな拍手に包まれるなか、この日の司会者である古家正亨が登場すると、彼も1曲目のステージを大絶賛。1曲を披露してからの気持ちを聞かれたアン・ヒョソプは「こんなに大勢の方がいらっしゃるとは思いませんでした。先ほどリハーサルをしている時にはリラックスしながらしていたのですが、大勢の方々の前で歌うととても緊張してしまいました」と明かす。来日について、彼は「とても来たかったです。撮影ばかりしていたのですが、このようにファンの皆さんを見るとエネルギーにあふれています。きょうは僕もエネルギーを与えたいので皆さんも僕にエネルギーをください」と意気込んだ。

写真を見ながらのトークタイムでは、愛猫のバウルがじっと見つめる顔のアップ写真が公開された。アン・ヒョソプは「これはいつも見ている姿です。ちょっと憎らしいですが…。最近、冬ということもあり管理をおろそかにしてお腹が出てきています」と説明。2枚目は、お腹を見せた状態で寝転んでいるバウルの写真だったため、可愛らしいぽっちゃり体系に場内からはクスっと笑いが漏れることも。アン・ヒョソプは「顔だけだと痩せて見えるので羨ましいです。僕が食べる量より、バウルが食べるおやつのほうが多いです(笑)」と話し、愛猫との日常が垣間見えるエピソードにファンもほっこり。バウルの写真にクリスマスツリーが写り込んでいたことから、クリスマスの話へ。クリスマスの日も撮影をしていた彼だったが、彼は「撮影ばかりしていたので、本当に日本に来たかった」と伝え、日本のファンを喜ばせた。

写真を見ながらのトークは続き、ファンから贈られたデビュー8周年のプレゼントを一つ一つ見ている写真や「SBS演技大賞」で最優秀演技賞を受賞したときの写真などが公開。受賞後の気分について聞かれた彼は「賞をいただくたびに感じることですが、もっと一生懸命頑張らなければという気持ちになります。賞をいただけたからといって浮かれることなく、一瞬一瞬頑張ろうと思います」と真摯な思いを語った。

このコーナーでは、スマートフォンを変えるきっかけで見つけた懐かしい写真も公開。ソン・シギョンとナオル(Brown Eyed Soul)のコラボ曲「しばらくでも僕たち」のミュージックビデオ撮影当時の写真や、名古屋ファンミーティングで来日してすぐに食べたうな重の写真などが映し出された。この日のイベントの前日に日本に来ていた彼は、焼肉を食べて生ビールもいただいたことを報告。大好きなうな重以外で日本に来たら必ず食べたい物やしてみたいことを聞かれると、彼は「リラックスした状態でドン・キホーテを見て回りたいです。あとはまだトンカツを食べていないので、イベントが終わってから食べましょうかね」とほほ笑んだ。

続いて、「徹子の部屋」に出演した時の写真が映し出されると、会場からは拍手が沸き上がった。韓国の俳優がこの番組に出演したのは約10年ぶりで、さらにアン・ヒョソプの日本のトーク番組への出演が初めてということもあり、大きな話題にもなっていた。出演について、彼は「緊張はしませんでした。徹子さんにとても会いたかったんです。長い間たゆまずに続け、やり遂げる力に尊敬しています」と語り、日本語で「本当にかわいい。徹子さん、ありがとうございます」と改めて感謝の気持ちを伝えた。この出演をきっかけに、さらに日本での活動を増やしてほしいという思いから日本でやってみたいことを聞かれると、「旅行をしたいです(笑)」と本音を漏らしていた。日本ではリラックスしたいという思いを伝えながらも、2024年の具体的な目標については、「音楽が好きなので、音楽的な姿をお見せできるのではないかなと思います」と伝え、ファンの期待感を高めた。

トークコーナーを終えると、ミッション「Now, JJACK」の時間へ。前回は日本語での早口言葉やアニメのキャラクターのモノマネなどをこなした彼だったが、今回は旧正月の時期ともあって、日本のお正月で誰もが一度はやったことのある「福笑い」が行われた。福笑いでは、黒猫のアイマスクを付けて挑戦。ベースとなる顔の輪郭が描かれた紙を手で探りながら完成させていく。鼻は縦向きだが顔の中心に、目は眉毛の上に置かれ、唇はファンの「左、左!」という声を聞きながらぴったりと合わせて完成させた。目隠しを取ったアン・ヒョソプは、唖然とした表情を見せながらも、眉毛の上にある目を「これは眉毛です!」と白い紙を小さくちぎりだす。そして、もともとあった眉毛の中間にちぎった紙を乗せて即席で目を作り、無理やりミッションを成功させるおちゃめっぷりを発揮することもあった。

「即興、コントミッション」では、日本旅行をするアン・ヒョソプが“ポルチャク”に一目ぼれして自分の気持ちをどんな風に表現しファンを満足させるのかというミッション。3つのうち、彼が選んだのは「僕、君が好き。いや、愛してる」という言葉。マイクを両手でつかみ、魅力的な低い声でこの言葉を伝えると、ファンはその真っすぐな言葉にうっとり。しかし、やった本人は納得がいかなかったようで、「少年っぽくしてみましょうか?」と2度目のチャレンジ。目をうるうるさせながら、少しあどけなくセリフを言うと、会場からは黄色い歓声と拍手が沸き上がった。
「カップル写真 with Paul JJACK」では、客席にいるファンと画面上でツーショット撮影に挑戦。ランダムでカメラにフォーカスされたファンは、ハートを一緒に作ったり、猫耳ポーズをしたりと、アン・ヒョソプとの楽しい時間を過ごした。

リラックスしながら楽しめたという1部を終えてからは、2部の準備をするためにステージを後にするアン・ヒョソプ。「一生懸命準備したので、楽しみに待っていてください」と颯爽と走っていくと、会場からは「足が長い…」とため息交じりの声が上がった。

2部に入る前のブリッジ映像では、韓国でバンドメンバーと共に練習している姿や韓国から日本に来るまでの空港内での様子、そしてホテルでの自撮り映像などが映し出された。ベッドに横たわり、前髪を整えながらカメラを真っすぐ見つめてくる彼氏感のある映像に、ファンもキュン死に寸前! ステージ上でも映像でも見せる彼の甘い微笑みにファンは頬が緩みっぱなしだったに違いない。
ドキドキの映像が終わると、ステージにバンドメンバーがスタンバイ。演奏が始まると、なんとアン・ヒョソプは客席から登場してさらにファンをドキドキさせた。1階席の通路を回ってからステージに着くと「2階、3階、4階に行けなくてごめんなさい」と客席すべてを回れなかったことに残念がるが、ファンからは「大丈夫だよ」と温かい声が飛びかい、ファンの声に優しく微笑んでいた。
そして、「僕たちだけですね。リラックスして楽しみながら皆さんと時間を過ごしたいと思います」と伝え、ピアノの前に座ると、「緊張しますね」とぼそり。そして、鍵盤にそっと指を置くとゆっくりと音を奏で、優しく歌い始めた。1曲目に披露したのは、「Can’t Take My Eyes Off You」。優しく包み込むように歌うと、少しずつ声が力強くなり、それと同時にギターとドラムが加わっていく。元気いっぱいのサウンドが会場に響くと、彼は立ち上がってマイクスタンドを片手に持ちながらステージ中央へ。そして、「♪I love you baby!」と情熱的に力強く歌い上げた。

続いて、彼は「何を歌おうか悩んだのですが、せっかく日本に来たので日本の曲を歌おうと思って準備しました」と、尾崎豊の「I Love You」を披露。この曲は韓国語でもカバーされているため、始めは韓国語で、そして2番の歌詞からは日本語で優しく歌い、ファンを感動させていた。

「レッツゴー!」という掛け声で始まったのは、高校生のころから聴いていたというBeyonceの「Love On Top」。ステージをリズムよく歩きながら、「♪自分に必要なのはあなた 愛しているのはあなた」と爽やかな笑顔で歌い、会場も軽やかなリズムに合わせて手拍子で応える。会場のムードが高まるなか、アン・ヒョソプが小学生のころにカラオケでよく歌っていたW.H.I.T.Eの「Dream Of Square」では、元気よく伸び伸びと歌い、まるで小学生に戻ったように無邪気で明るい表情を見せて、会場は「一緒に楽しみたい」という気持ちであふれかえっていた。

煌びやかなキーボードの音色会場に響くと、Ruelの「Painkiller」のステージへ。けだるくゆっくりとしたリズムに合わせて、ステージをゆっくりと一歩一歩進みながら、「♪こっちに来て そばにいて 僕が苦しい時は寄り添って」と、音楽を通して彼の心の内を届けた。

今回はカバー曲の構成となったが、いつかはオリジナル曲を作って聴かせたいと約束してくれたアン・ヒョソプ。1曲目でもピアノの腕前を見せてくれたが、ドラマ「いつかの君に」のOSTであるソ・ジウォンの「Gather My Tears」でもピアノの弾き語りで会場を惹きつけた。歌い終えてもしばらく目を閉じて、ファンの大きな拍手をしっかりと受け止める彼。そっと目を開けると、彼は「皆さんがこの曲を聴きたいだろうなと思って準備しました」と選曲理由を伝えた。

イベントはあっという間に終盤を迎え、最後の曲を歌う前に、彼が好きなエーリッヒ・フロムの「愛するということ」という本のワンフレーズを読んでくれた。そして、その言葉を借りつつ、ファンが自分を愛することを選んでくれたことに感謝し、苦しい時でもお互いにそばにいて支え合いたいという気持ちを伝えた。

真心のこもった言葉を届けた後、最後の曲としてYBの「Blue Whale」を披露。力強いバンドサウンドに体を揺らしながら、「♪君が進む道がしんどくてつらいとき 言ってほしい 隠さずに 君は一人じゃない」と歌いながら客席を眺めて微笑むアン・ヒョソプ。歌い終えると、「ありがとうございます」と深くお辞儀をしてステージを去って行くが、彼に向けられた拍手は、アンコールを求めるファンの熱い想いが込められた手拍子へと変わっていく。

そして、場内が明るくなると、アンコールに応えて再登場したアン・ヒョソプ。彼は「素敵な思い出をありがとうございます。たくさんのエネルギーと愛を持って一生懸命生きていくことができます」と伝えた。

この瞬間を写真に残すために、ファンと一緒に記念撮影を撮ることにし、彼が客席に背を向けてポーズを取ると、突然暗転しファンからのサプライズ映像が流れた。その映像には、「感動と幸せをありがとう」、「いつも健康でいてください」、「これからもヒョソプさんの味方」、「俳優という道を選んでくれてありがとうございます」といったメッセージが映し出され、彼を感動させていた。

アンコール曲として披露したのは、ロックバンド「ONE OK ROCK」の「Wasted Nights」。挑戦することを恐れずに、無駄な夜を過ごしたくないというメッセージが込められているこの曲は、彼の生きる人生の方向性が歌詞に込められているということで選曲したそうだ。力強いドラムサウンドに乗せて、体を揺らしながら熱く歌う彼の姿に、ファンも両手を左右に揺らしながら「♪I don’t wanna wait」と熱唱し、会場の一体感はより一層増していった。

花吹雪が舞う中、会場を見渡して笑顔を見せるアン・ヒョソプ。ステージを端から端まで歩き、深くお辞儀をして「ありがとうございます」と感謝の気持ちを伝えると颯爽と走り去り、ファンの心にときめきの余韻を残して幕を閉じた。

アン・ヒョソプのプロフィール

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