島根で起きた「離島の奇跡」 人口減時代なのに・・・ 児童数増、複式から単式学級に

児童数が増える知夫小中学校=島根県知夫村

 人口593人の離島の島根県知夫村で児童数が増えている。知夫小中学校の小学部1、2年生が2024年度、12年ぶりに複式学級から単式学級に移行する。U・Iターン世帯の転入が要因。25年度以降も一定の入学が見込まれ、しばらくは単式が維持できるという。人口減少が著しい県内で「離島の奇跡」が起きている。

 県教育委員会の基準で、小学1、2年生は2学年の合計が8人以下になった場合、同一学級に2学年を収容する複式学級になる。全校21人の小学部は現在、全学年が複式学級となっている。

 この春に新2年生となる1年生は7人。24年度は4人の新入生を迎える見通しで、1、2年生の数は11人となり、単式に移行して教諭が加配される。

 その後も25年度に入学予定の児童は7人、26年度は4人が見込まれており、大きな転出がなければ1、2年生の単式は26年度までは維持できるという。村教委の渡部真也教育長は「子どもと教員が増えて活気が出る」と喜ぶ。

 村によると、現1年生はIターン世帯の児童が1人、Uターン世帯が2人。新1年生はIターン世帯が3人という。

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