将来の資産額をシミュレーション!
資産運用に注目が集まり、NISAで投資を始める人が増えています。
周りには「月5万円」などの高額な投資をしている人もいるかもしれません。ただし、家計状況によっては「月5000円」の投資が限界という人もいるでしょう。
では、「月5000円」の投資は少ないのでしょうか。本記事では、月5万円の投資と月5000円の投資で将来いくらの資産を築くことができるのかシミュレーションします。
投資年数ごとにシミュレーションするので参考にしてみてください。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
NISAとは
まずは、最近資産運用を始めるうえで利用する人が多い「NISA」とはどのような制度なのか確認しておきましょう。
NISAとは、投資で得た利益や配当金が非課税となる制度です。通常、投資で得た利益と配当金には約20%の税金がかかります。
例えば、10万円で購入した株式を15万円に値上がりしたタイミングで売却した場合、利益5万円に対して約20%の約1万円が税金として引かれる仕組みです。そのため、実際に受け取ることができる金額は14万円となります。
一方で、NISAを活用して投資すれば利益に対して税金がかからないため、15万円全額を受け取ることが可能です。
また、2024年から始まった新NISA(新しいNISA)で投資できる金額は年間360万円までとなっています。さらに非課税期間に制限もないため、長期的な資産運用が可能です。
資産運用をおこなううえで、新NISAを利用しない手はないでしょう。
月5万円の積立投資でいくらの資産が築けるか
では、さっそく月5万円の積立投資をした場合に将来いくらの資産が築けるのかをシミュレーションしてみましょう。なお、年利3%の運用を前提とします。
シミュレーションの結果は以下のとおりです。
月5万円の積立投資をした場合の将来の資産評価額
経過年数:資産評価額(元本部分)
- 5年:323万円(300万円)
- 10年:699万円(600万円)
- 15年:1135万円(900万円)
- 20年:1642万円(1200万円)
- 25年:2230万円(1500万円)
- 30年:2914万円(1800万円)
- 35年:3708万円(2100万円)
- 40年:4630万円(2400万円)
*投資の運用利回りは年率3%で計算
*新NISAで非課税となるのは元本が1800万円の部分まで
月5万円の積立投資を続けた場合、20年後には1642万円もの資産を築くことが可能です。さらに、40年間積立投資を続ければ、4630万円もの資産を築けます。元本部分は2400万円のため、資産運用により約2倍も資産が増える計算です。
老後に向けて4630万円もの資産があれば、充分豊かな老後を送れると考える人も多いのではないでしょうか。
もちろん運用利回りは投資商品や経済状況などによって変動しますが、年利3%での運用は決して難しい数字ではないため、上記のシミュレーションは現実的な数字と言えるでしょう。
月5000円の積立投資でいくらの資産が築けるか
さきほど月5万円の積立投資でシミュレーションしましたが、月5000円の積立投資ではどれくらい資産を築けるのでしょうか。
さきほどと同様に、年利3%で運用した場合でシミュレーションしてみましょう。シミュレーションの結果は以下のとおりです。
月5000円の積立投資をした場合の将来の資産評価額
経過年数:資産評価額(元本部分)
- 5年:32万円(30万円)
- 10年:70万円(60万円)
- 15年:113万円(90万円)
- 20年:164万円(120万円)
- 25年:223万円(150万円)
- 30年:291万円(180万円)
- 35年:371万円(210万円)
- 40年:463万円(240万円)
*投資の運用利回りは年率3%で計算
当然ですが、月5万円の投資と比べて用意できる資産額は少額です。
ただし、40年間、月5000円の積立投資を続ければ463万円もの資産を築けます。人によっては、463万円の老後資金があれば充分という人もいるでしょう。
もう少し老後資金が欲しい人は、節約や収入アップで積立投資に回す金額を増やすことを検討してみてください。
将来必要な資産額をシミュレーションしよう
資産形成は、逆算が必要です。将来いくらの資産が必要なのかをシミュレーションしたうえで、毎月の投資額などを設定しましょう。
老後に必要な資産は、年金受給額や生活費によって大きく異なります。高年収の会社員は年金受給額が高額なため、老後に向けて自分で資産を用意する必要性はそこまで高くないかもしれません。
一方で、自営業者などは年金受給額が少額なため、老後に向けた対策が必要です。老後の生活をシミュレーションすることで、毎月必要な投資額を算出してみてください。
参考資料
- 金融庁「NISAで資産形成!!」
- 楽天証券「積立かんたんシミュレーション」