【小山】渡良瀬遊水地に定着する国の天然記念物コウノトリや生物多様性に関心を持ってもらおうと、市は1日、市役所1階北側の多目的スペースでコウノトリのはく製の展示を始めた。
はく製は、兵庫県立コウノトリの郷公園から譲渡された個体を活用。サントリー世界愛鳥基金の助成を受け、市が事務局を務める渡良瀬遊水地コウノトリ・トキ定着推進協議会が製作した。
市内では、下生井の渡良瀬遊水地コウノトリ交流館にも、かつて遊水地に定着していた雌の「歌」のはく製が展示されている。歌のはく製は羽を閉じた状態のため、今回は大きく羽を広げたポーズとした。
市自然共生課の長孝亮(ちょうたかあき)さん(33)は「市内でもコウノトリを見たことのある人や野生復帰の取り組みを知る人はまだまだ少ない。はく製の展示をきっかけに、多くの人に交流館や遊水地を訪れてもらえるとうれしい」と話した。
今後は、同協議会を構成する周辺市町への巡回展示も検討するという。