西宮奈央さんのMASAK KIRA-KIRA #6 キャロット・ジンジャー・ケーキ

もう10年以上前になりますが、アメリカで出版された、最低限の道具でシンプルに作る料理の本を見たことがあります。そこに記載されていたのが、このケーキの元のレシピ。はかりは使わずにカップとスプーンで計量し、室温に戻さないといけないバターの代わりにオイルを使う、というもの。次々に材料を混ぜていくだけで良い手軽さも魅力で、メモを取って帰り、翌日、すぐに作ってみました。

作り始めてみると、あまりのオイルの量にためらいを感じ、出来上がりの甘さに苦笑い。そこから、自分にとってちょうど良い味を求めて、レシピの作り直しが始まりました。ご紹介するのは、試行錯誤の末に落ち着いたレシピです。

オイルを使ったケーキは、バターを使った物より軽めの仕上がりが魅力。オイルの種類はお好みですが、わが家ではココナッツオイルやオリーブオイルを使います。

使用するカップは200ミリリットルです。粉類は、カップの底を時々、トントンと、テーブルに打ち付けるようにして、ニンジンはきゅっと押すようにして計ってください。使用するナッツはお好みですが、カシューナッツのような大粒の物は粗く刻んでから計ってください。

ナッツの一部をレーズンにしても、ニンジンの代わりにバナナを使ってもおいしいです。

材料(直径22センチの丸型)

ニンジン(すりおろす) wortel (diparut) 2カップ
ショウガ(すりおろす) jahe (diparut) 1片
ナッツ kacang-kacangan 1カップ
オイル minyak (kelapa, zaitun, dll) 1カップ
ブラウンシュガー gula merah 1カップ
卵 telur 4個
粉砂糖 gula bubuk お好みで適量

A
薄力粉 tepung terigu 2カップ
ベーキングパウダー baking powder 小さじ1+1/2
重曹 soda kue 小さじ1+1/2
シナモンパウダー kayu manis 小さじ2
塩 garam 小さじ1/2

準備

  • ニンジンとショウガは目の細かいおろし金ですりおろす。
  • Aをボウルに入れて、泡立て器でグルグル混ぜておく(ふるいの代わり)。
  • 型の底面と側面に薄くオイル(分量外)を塗り、オーブンペーパーを貼りつけるか、軽く薄力粉(分量外)をはたいておく。

作り方

1. オーブンを180℃に予熱する。同時に、分量のナッツを入れ、軽くローストする(ころ合いを見て取り出す。焦げないように注意)。 2. ボウルにオイルとブラウンシュガーを入れ、泡立て器で混ぜる。卵を1個ずつ割り入れ、その都度、よく混ぜる。 3. Aを2のボウルに入れ、ヘラなどで切るようにして混ぜる。粉っぽさがなくなったら、ニンジンとショウガ、ローストしておいたナッツを入れ、ざっくりと混ぜる。 4. 型に3のタネを流し、2〜3回、軽く持ち上げて落とすようにする(生地内の空気を抜く)。 5. オーブンに入れ、約45分、焼く。串を刺して何も付かなくなったら出来上がり。熱いうちに型から外し、あら熱をとり、ラップで包んで寝かせる。一晩ぐらい置いた方が、しっとりとしておいしい。仕上げに、お好みで粉砂糖を振る。

西宮奈央(にしみや・なお)
イギリス出身の写真家の夫とバンドン在住。ご飯は食べるのも作るのも大好き。インドネシアで簡単に作れる料理をご紹介します。

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