福島県双葉町が災害対応マニュアル策定へ 3月末をめどに

暫定の災害対応マニュアルに沿った演習を行い、初動対応を確認する町職員

 福島県双葉町は3月末をめどに、災害対応マニュアルを策定する。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故に伴う避難からの住民帰還が少しずつ進む中、激甚化する自然災害への備えを強化する。

 2022(令和4)年8月に特定復興再生拠点区域(復興拠点)の避難指示が解除された町には現在、約100人が暮らす。帰還や移住する人が徐々に増える中、災害が起きた際に住民の安全・安心をどう確保するかが課題となっている。町はマニュアルを作り、情報収集や避難所運営などの対応に生かす。

 町は既に暫定のマニュアルを作成した。2月28日、町役場新庁舎でマニュアルに沿った演習を行った。町内で震度6強の地震が起き、大津波警報が発令された―との想定で繰り広げた。伊沢史朗町長ら町の幹部、職員ら約30人が参加した。災害対策本部を立ち上げ、被害情報の収集、住民への避難呼びかけの在り方などを確認した。

 演習で出た課題を整理し、詳細を詰めた上で、正式なマニュアルを策定する。

(相双版)

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