日本一長い路線バスでいく、日本一大きな村!奈良県・十津川温泉郷の6つの楽しみ方

  • 目次

熊野古道に源泉かけ流しの温泉。十津川温泉郷のここがすごい!

全て源泉かけ流し、3種の温泉を楽しめる

村内の9割以上を森林が占める十津川村は、エメラルドグリーンの豊富な水をたたえる十津川と山々の織りなす景色が特徴的です。村内には「湯泉地温泉」「十津川温泉」「上湯温泉」と異なる3つの温泉地があり、村内の全ての旅館や民宿、公衆浴場で「源泉かけ流し」を宣言しているのも十津川温泉郷のすごい点。その泉質の素晴らしさから国民保養地温泉にも認定されるほどです。

村内には3つの温泉地をはじめ、ダイナミックな自然を体感できるスポット、美味しいごはんをいただけるお店などが点在しているので、時間をとって車で回るのがおすすめ。それぞれの温泉と効能は下記の通りです。

「湯泉地(とうせんじ)温泉」:単純硫黄泉。病全般に効くとされている

「十津川温泉」:ナトリウム炭酸水素塩・塩化物泉。美肌効果、湯冷めのしにくさが特徴。飲泉も可能

「上湯温泉」:含硫黄ナトリウム炭酸水素塩泉。美肌効果があると言われている

世界遺産・熊野古道の「小辺路(こへち)」が通う

2004年に「紀伊山地の霊場と参詣道」として、ユネスコ世界遺産に登録された熊野古道。十津川温泉郷には高野山と熊野本宮大社をつなぐ「小辺路」が通っています。標高1,000m以上の峠を何度も越える必要があるため、難易度は高めですが、山道だからこそのパノラマビューは素晴らしく、熊野古道と合わせて訪れる観光客もたくさんいます。

広大な村内に魅力的なスポットが点在する十津川村。ここからは、十津川温泉郷を満喫できる回り方についてお伝えします。

1. 十津川村のシンボル「谷瀬の吊り橋」

バスや車で「十津川村役場(十津川温泉)」まで行くことも出来ますが、その少し手前にある「上野地(谷瀬の吊り橋)」から観光を始めるのも村内を効率よく回れるのでおすすめです。バス停から少し歩くと、大きな渓谷を挟んで、十津川村のシンボルとも言える谷瀬の吊り橋が迎えてくれます。

上野地と谷瀬を結ぶこの吊り橋は、長さ297メートル、高さは54メートル。実際渡ってみると、その高さと距離の長さに驚きます。下には、美しいエメラルドグリーンの十津川の清流が流れており、スリル満点ですね!

2.「labo」でコーヒーを飲みつつ情報収集

谷瀬の吊り橋を渡り終え、なだらかな山道を歩くこと約5分。十津川観光を始めるにあたってぜひ訪れていただきたいのが、カフェ「labo」です。

十津川村に魅了され、移住してきた角田さんご夫妻が営むカフェで、「十津川ブレンド(500円)」「谷瀬甘酒(600円)」などのドリンクや、「クロックムッシュ(800円)」や「チキンシャワルマ(800円)」といったフードメニュー、「シナモンロール(400円)」「谷瀬ブルーベリーマフィン(400円)」などのデザートメニューを楽しむ事ができます。(※ヴィーガンメニューにも対応)

お二人が大工の方のアドバイスを聞きながらできるところはDIYしたという店内。レコードコレクションとオーディオも素晴らしいですね!

観光前のエネルギーチャージに、クロックムッシュとバナナカップケーキ、十津川ブレンドをオーダーしてみました。クロックムッシュは、一口ほおばるとチーズがとろ〜り。ボリューム抜群なので一品でお腹いっぱいに満たされます。優しい甘さのバナナカップケーキとほろ苦くも口当たりがよく飲みやすい十津川ブレンドも絶品でした。

「十津川村に来た人と地元の人が楽しく交流できる場所を作りたいと思ってカフェを作りました。空いている時間には、観光タクシーの運転手やガイドを日本語・英語でやっているので、観光プランで困ったことなどがあればいつでも聞いてください」と語る角田さん。美味しい料理と合わせて、ここにしかない出会いや、ガイドブックにない情報に出会える素晴らしいカフェでした。

3.「滝の湯」で滝を眺めながら、露天風呂でゆったり

3つの温泉地のなかの一つ、湯泉地温泉で人気の公衆浴場の一つが「滝の湯」です。ここでは内湯と露天風呂の両方を楽しむことが出来ます。

かけ湯をしてから、内湯へ。ほのかな硫黄の香りがする湯泉地温泉は、様々な病気や怪我に効くと言われています。

流れ落ちる滝を眺めながら入る露天風呂も最高!美しい自然と滝の音に囲まれながら、熱々の湯に入ると旅の疲れも癒やされますね。

4. 自然が生み出す荘厳な景色に圧倒される「瀞峡」

吉野熊野国立公園内、奈良、三重、和歌山の3県にまたがる瀞峡(どろきょう)も十津川村に来たならぜひ訪れたいスポットです。太古の自然が生み出した大峡谷は、荒々しくそびえ立つ断崖と、神秘的なコバルトブルーに澄み渡り流れる川のコントラストに荘厳さを感じさせます。

写真撮影(おすすめは早朝、月夜)はもちろん、川下りにカヌーやSUPなどのアクティビティもあるので、時間をとって楽しみたいですね。おいしい空気に、爽快な川風を感じていると、身体の中からリフレッシュした気分になります。

5. 瀞峡での休憩やアクティビティの基点「瀞ホテル」

川遊びに疲れたら瀞峡の入り口にある、瀞ホテルへ。こちらのカフェでは美しい景色を眺めながら、自家製ジンジャーエールや季節の柑橘を使ったジュース、コーヒーなどのドリンクやハヤシライスや季節のご飯を堪能できます。

また、お部屋での休憩や様々な体験メニュー(カヌー、釣り、レンタサイクル)もあるので、ぜひ合わせてチェックしてみてください。

6. 野菜料理と温泉で癒やされる宿「ゑびす荘」

宿泊におすすめの場所は、村内でも多くの旅館や飲食店が集まった十津川温泉。なかでも「旅館 ゑびす荘」は、地産地消の絶品野菜料理と源泉かけ流し温泉を楽しめる宿として人気です。

温泉は、内湯(家族風呂)と露天の2種類があり内湯は貸切で使えるところも魅力の1つ。露天風呂も時間制限がなく、好きなタイミングで入れるところも嬉しいポイントですね。

ご主人の玉置さんが村で採れた野菜で作る料理も「ゑびす荘」ならではの魅力。大根料理一つをとっても、素材もそこにかかっているソースも素晴らしく「野菜ってこんなに美味しかったんだ!」と驚かされっぱなしでした。十津川村の名産である大きなキノコを使った鍋も絶品。心も身体もほっこりと温まったような気分になれる素敵な宿でした。

アクセス情報

東京から新幹線と鉄道、バスを使って行く場合

十津川村へのアクセスはバスか車のみ。東京駅から東海道新幹線で京都駅へ向かい、そこから近鉄奈良線で大和八木駅へ。大和八木駅から特急301系統新宮行き(バス)に乗り、十津川村役場で下車。バスの乗車時間は5時間ほどで途中に2回休憩が入ります。(全体でかかる時間は7時間程です)バスは一日に3本しかないため、運行表を確認の上、利用しましょう。

大阪から車で行く場合

阪和自動車道の松原JCTから、美原JCTで南阪奈道路に乗り換えます。そこから葛城ICまで向かい、京奈和自動車道で五條ICへ。国道310号、国道168号を経由し十津川温泉へ向かいます。国道168号は、山道のためカーブが多く、冬場は道路が凍結することもあるので休憩を取りながら、十分に気をつけて運転しましょう。

十津川村へのアクセス情報を確認する

© 株式会社MATCHA