「40位台で回るより…」畑岡奈紗は2連続ナイスパー締め 今季最高4位で週末

上がり2ホールのナイスパーで上位に残った(撮影/村上航)

◇米国女子◇HSBC女子世界選手権 2日目(1日)◇セントーサGC タンジョンコース(シンガポール)◇6775yd(パー72)

4打目となるグリーンエッジからのチッピングを、畑岡奈紗は放り込む気満々だった。直前の3打目、ラフからのアプローチはライが悪くミスになったが、「ラインが見えていたので。ちょっとスライスかなって感じで狙っていきました」。あらかじめピンを抜いていたカップに沈めるチップインパーで締めくくった。

西村優菜と同組でのプレー(撮影/村上航)

グリーンを外した17番(パー3)もタフな寄せから3m弱のパーパットを残しながら、下りの強いラインをジャストタッチで流し込むナイスパーセーブ。「先週はああいうのがなかなか入ってくれなくて、ズルズルと行ってしまった感じがあった。ああいうパーパットは、どうしても出てくると思う。そこを決められているのは、特にこういうコンディションだとすごく大きいと思います」。2日間を終えて首位が通算7アンダーという展開で、ボギーは3番の1個だけにとどめた。

思うように飛ばなくてもスコアメーク(撮影/村上航)

この大会は5度目の出場で、すべてセントーサGC タンジョンコースをプレーしてきた。どのホールで、どのくらいの距離が残るのか、過去4度の蓄積を踏まえて現状を吐露する。「なかなか思うように距離が出ていない。毎年のようにここでプレーさせてもらってきて、その時に以上にちょっと(距離が)残ってしまうところもある」

それでもスコアメークにつなげるのが、米ツアー8年目となる経験値の見せどころ。ティイングエリアが前に出た5番(パー5)では、セカンドで同組の西村優菜が狙った花道ではなく、池にかからない右サイドへ打っていくことを選択。3打目を寄せきれずパーで終えても、「結構完璧に当たってくれないと、左の池のコーナーを越えていかないかなっていう感じだったので」とジャッジに悔いはない。

3日目は最終組のひとつ前を回る(撮影/村上航)

全体のスコアの出方、自らの状態を踏まえたマネジメントで「69」にまとめた。通算4アンダー4位で首位とは3打差。今季最高のポジションで週末を迎える。「やっぱり40位台で回っているよりは自分でもワクワクします」と気持ちを高ぶらせながら、冷静なプレーを心掛ける。

「無理してスコアを落とす方が、もったいないと思うので。そこはちゃんと、いまの自分の状態を見極めながらやっていければ」。思うように行かない時も上位で戦えるのが、本当に強い選手だ。(シンガポール・セントーサ島/亀山泰宏)

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