松井愛莉、神山智洋との掛け合いは「相手のもっと上を行こうと心が燃えました(笑)」

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時を超えて生きる不老不死の種族“オキナガ”が、怪事件の解決に挑む『白暮のクロニクル』。ゆうきまさみの同名コミックをWOWOWが実写ドラマ化した本作は、ミステリーあり、ファンタジーあり、アクションありの極上エンターテイメント。スリリングかつダイナミックな作品世界で、見た目は18歳、実年齢は88歳の主人公・雪村魁(神山智洋)が活躍する。その魁とコンビを組み、事件解決に乗り出す厚生労働省の新米職員・伏木あかりの存在も物語の重要なピースに。不老不死の探偵と公務員の異色凸凹バディは、事件を無事に解決できるのか? あかり役を演じた松井愛莉が作品について語る。

――伏木あかりのキャラクターについて教えてください。

松井愛莉 あかりは素直で、一生懸命で、真っすぐで、嘘がつけない純粋な人。人のことを思いやることもできて、すごく優しい心の持ち主です。あかりのそういった部分を台本の読み合わせで拾っていき、役のイメージを徐々につかんでいきました。

――外見の役作りも必要だったのでは?

松井 そうですね。原作コミックのあかりは“立派な眉毛” の持ち主として描かれており、髪をショートにし、前髪をオン眉にバッツリと切り、眉毛を太くして。衣装合わせでも、あかりっぽさをみんなで模索していきました。あかりはどちらかと言うとあまりおしゃれ系ではなく、ピュアな性格が服装にも表れていると思いました。

――役柄について、監督からはどんな指示がありましたか?

松井 神山(智洋)さん演じる魁が利己的に生きているのに対し、あかりは利他的に生きている。人の気持ちを理解し、寄り添えるあかりを目指してほしいと言われたのが印象的でした。

――対比という意味でも、やはり魁との関係が鍵を握ってきますね。

松井 最初の頃は、魁はあかりに心を閉ざしていて。過去にいろいろな苦痛を味わい、18歳の見かけでありながら88歳となった彼にどう寄り添えば振り向いてくれるのか。そういったことを、私もあかりとして考えていきました。あかりは思ったことを真っすぐ伝え、ズカズカと人の心に入っていくタイプなので、恐れずに接することを私も心がけました。

――松井さん自身も人の心に入っていくのは得意ですか?

松井 私は苦手です!(笑) なので、撮影自体も最初はちょっと不安でした。魁にどう振り向いてもらえばいいのかなって。

置いていかれないように画面にしがみつきながら見ていただきたいです

――神山さんとは初共演ですよね。

松井 そうです。神山さん自身はすごく柔らかくて、話しやすい雰囲気の方でした。でも、魁になると目力がすごくて(笑)。言葉の圧も魁は強いのでとにかく負けないよう、食らいついていく気持ちでしたね。

――物語が進むにつれ、そんな魁とあかりの関係も変化していきます。

松井 劇中の魁とあかりも徐々にコンビ感が出てきますし、私も神山さんとの掛け合いが撮影を重ねるごとに心地よくなって。心を許し始めた魁の言葉に、あかりも負けじと返す。関係性ができてきたおかげで、当たり前のように反応できるようになっていくんですよね。その変化を演じるのが楽しかったし、ユーモラスな掛け合いをするのが好きでした。負けないようにしよう、相手のもっと上を行こうと心が燃えます(笑)。

――ちょっとした戦いのようですね(笑)。ふたりには過酷な事態も待ち受けていますが、撮影で大変なことはありましたか?

松井 大変なことだらけでした(笑)。事件を追うミステリーである以上、あかりもいろいろなことに巻き込まれますし。巻き込まれるというか、あかりは自ら首を突っ込んじゃうので。血も出るわ、倒れるわ、切られるわで(笑)。オキナガは血を吸って生きる種族なので、血糊の量もすごかったです。本当に、“どれくらい使ったんだろう?”というくらい。撮影現場のあちこちで血が飛び交っていました。

――血は平気ですか?

松井 普段は見られないですね。採血のときとか、抜く瞬間を見ないようにしています。現場では神山さんをはじめ、皆さん血糊を口に含んだりもしていて大変そうでした。

――アクションシーンはいかがでしたか?

松井 私の場合、自ら戦うようなシーンはなかったんですが、襲われたり、階段から落ちたり、ダメージを受けるシーンは多々ありました。でも、楽しかったです。

――その他、撮影現場で印象的だったことは?

松井 セットが本当に豪華で。按察使文庫(劇中に登場する私設図書館)の内部など、手がこんでいて圧巻でした。あと、魁とあかりが追う連続殺人犯“羊殺し”にちなみ、あちこちに羊が散りばめられていて。画面に映っているかどうか分かりませんが、それを探すのも楽しかったです。

――隠れミッキー的なものですか?

松井 そのとおりです! ちらほらいるんですよ(笑)。そういったところにもスタッフさんの愛を感じて。部屋に貼られた“羊殺し”の資料自体も細部まで作り込まれていました。ひとつとして手を抜いている部分がなく、映像としても完璧だと思います。そういった環境を用意してくださったからこそ、私もお芝居の熱量で返そうと必死でした。

――ミステリーあり、ファンタジーあり、アクションありの作品ですが、松井さん自身にはどの部分が特に響いていますか?

松井 私は普段からミステリーを観たり読んだりするのが好きなので、そういった世界観に入れるのがすごく嬉しかったです。オキナガについて何も知らなかったあかりが魁に食らいつき、事件に踏み込んでいく。そんなあかりと一緒にドキドキワクワクしていました。あとは、バディものとしての楽しさも大きいと思います。正反対だった魁とあかりの息がどんどん合い、頼もしいバディになっていきますから。一瞬で物語が進んでいきますし、情報量も多いので、置いていかれないように画面にしがみつきながら見ていただきたいです。

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取材・文:渡邉ひかる
撮影:川野結李歌
ヘアメイク:相場清志
スタイリスト:出口奈津子

(衣装協力)
ノースリーブトップス 51,700円、パンツ 41,800円/ともにIIROT(THE WALL SHOWROOM) イヤーカフ(ゴールド)17,600円、(シルバー)31,900円、リング41,800円/以上Rieuk バングル 46,200円/PLUIE(PLUIE Tokyo) パンプス 41,800円(参考価格)/L‘unique et moi(TOKEN)

(問合せ先)
THE WALL SHOWROOM 03-5774-4001
TOKEN 03-3840-2505
PLUIE Tokyo 03-6450-5777
Rieuk info@rieuk.com

連続ドラマW-30『白暮のクロニクル』
3月1日(金)WOWOWにて放送・配信スタート
毎週金曜日午後11時放送・配信(全12話)
第1話無料放送
特設サイト
公式Xアカウント:@hakubo_drama

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