【弥生賞/追い切り診断】想定10人気前後に高評価「A」 「操縦性の高さと素軽さは一級品」

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■ニシノフィアンス

【中間調整】昨年12月23日の新馬戦は減量騎手が騎乗し、逃げてクビ差凌いだという勝ち内容だった。ゆえに前走の京成杯では12番人気と軽視されたが、ここでは好位からジリッと伸び0秒3差5着と人気を大きく上回る健闘を果たした。目立った疲れはないようで、京成杯で得た経験値を活かすべく同じ中山芝2000mの弥生賞に駒を進めることとなった。

短期放牧を挟んで、2月9日のウッド70-40を皮切りにウッドと坂路を併用した調整が進んでいる。内田騎手が騎乗した1週前ウッド追いでは年長のオープン馬シンリョクカ(阪神JF2着、オークス5着など)ら2頭を追走し、手応えこそ見劣ったもののそれぞれに先着。仕掛けられての反応の鋭さには目を見張るものがあった。

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【最終追い切り】レース当週も内田騎手が騎乗し、ウッドで3頭併せ。大きく先行させた2頭を追い、機敏な反応と巧みなコーナーワークから取り付いていく。直線では最優勢の手応えを保ち、好バランスの走りから2頭と併入とした。1週前と比較し、一気に素軽くなっていたのは好感。

【見解】最終追いで見せた操縦性の高さと素軽さは一級品。テン乗りとなる内田騎手との息もぴったりといった雰囲気だ。まだ緩さがあり本当に良くなるのは秋以降かなという気もするが、この攻め気配なら上位争いがあっていい。

総合評価「A」

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著者プロフィール

西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。

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