「50本塁打は十分手に届く」元西武コーチ、山川穂高復調に太鼓判 「申し訳なかったという気持ちが強ければ強いほど...」

プロ野球ソフトバンクの山川穂高内野手(32)が2024年2月28日に宮崎・アイビースタジアムで行われた西武との練習試合で本塁打を放った。古巣相手の一発に「どすこいポーズ」のも飛び出した。西武から移籍1年目の今季はどのようなパフォーマンスを見せるのか。J-CASTは、西武のコーチ時代に山川を指導したオイシックス新潟アルビレックスBC監督の橋上秀樹氏(58)に話を聞いた。

かつてコーチとして山川を指導、性格知り尽くす

山川は不祥事の影響で23年シーズンは5月11日のロッテ戦以降出場がなく17試合の出場に留まった。シーズンオフにフリーエージェント(FA)権を行使してソフトバンクに移籍。山川の移籍は大きな話題となり、FA移籍に伴う人的補償でもひと騒動あった。厳しい状況の中、開幕に向けて順調な滑り出しを見せた。

かつてコーチとして山川を指導し、性格をよく知る橋上氏は、「彼の性格的なことを考えると今シーズンは今まで以上に目の色を変えてやると思います。今までも十分にそれなりの成績を残してきたが、それを上回るくらいの活躍ができると期待している。キャリアハイの可能性もあると思います」と分析し、次のように続けた。

「投高打低と言われている時代になってきているが、ペイペイドームを本拠地にすると考えるとかなりホームラン数が増えると思います。1年間ケガなくできれば50本は十分に手の届く数字。それぐらいの気力の充実があると思います。申し訳なかったという気持ちが強ければ強いほど成績に反映される性格だと思います」

山川は18年に47本塁打、19年には43本塁打を記録し2年連続で本塁打王のタイトルを獲得。22年には41本の本塁打を放ち3度目の本塁打王に輝いた。打点は18年の124打点が最多だ。

山川は「親しみやすく周りから愛されるキャラクター」

FAの人的補償の騒動などもあり、インターネットではファンからチーム内での立場を不安視する声が寄せられたが、橋上氏は「練習試合の映像を見ると、チームに馴染んでいるように見えます」と語り山川の性格に言及した。

「山川選手は親しみやすく周りから愛されるキャラクター。人見知りをするタイプでもないので馴染んでいるように感じる。野球に対する取り組み方は非常に真面目。野球の考え方も真面目。今後オープン戦で多少の波はあると思うが、開幕に向けてベストコンディションに持っていくと思います。ここまで順調にきているのは表情に表れている。『どすこい』のパフォーマンスが出るということはチームに馴染んで状態が良い証拠だと思います」

打順に関しては「4番がしっくりくる」とし、「ソフトバンクは戦力的にかなりのアップが見込める。1人で点を取れるバッターはかなり大きい。点を取れるバッターなので勝ちに直結する。打率を稼ぐバッターよりチームに対する貢献は大きい。山川選手の成績が良ければチーム全体の打線も良くなると思います。ピッチャーも打線の援護あると楽なピッチングができるので相乗効果が生まれる。良い補強だと思います」と分析した。

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