れいわ大石晃子共同代表が〝1人牛歩〟「私以外やってへんやんけ!」「野党は体を張るべき」小野寺予算委員長の解任決議案採決

れいわ新選組共同代表の大石晃子衆院議員(46)が1日、小野寺五典衆院予算委員長(63)の解任決議案が審議された衆院本会議の採決で牛歩戦術を取った。解任決議案は、与党などの反対多数で否決された。

大石氏は、国会内での会見で「議員ひとりひとりが札を入れるという記名投票の場で、私が牛歩戦術をしたということが、先ほど起きたことです。自民党が(予算案を)強行採決しようとしているのを止めるということ自体は、私は賛成。しかるべき野党が、もっともっと体を張ってやっておくべきだったと思っている」と〝1人牛歩〟を振り返った。

立憲民主党の山井和則衆院議員(62)が、解任決議案の主旨弁明を、衆院過去最長となる2時間54分行った。フィリバスターと呼ばれる審議引き延ばしに「私のやることは何ですか、って考えた時に、時間を稼がなあかんよねっていう。この局面で牛歩するべきという思いで、私のできることは何かなと思った時に牛歩をやった」と、動機を説明した。

額賀福志郎衆院議長(80)から「あと1分以内に投票してください」と投票を促され「投票箱を閉じられてしまった。『閉じるんじゃねえぞ』と思いながら歩いてましたけど閉じられて、私の票っていうのは投票に至らなかった」と、結局は票を投じることができなかった。

大石氏は2023年5月12日の衆院本会議での塚田一郎衆院財務金融委員長(当時)の解任決議案裁決時、米タイム誌電子版が掲載した岸田文雄首相の表紙に「NO!」とコラージュしたプラカードを壇上で掲げ、厳重注意を受けている。

「自分が最大限体を張って、しかも懲罰されないと予想して牛歩をしているってことですね。物品を掲げる行為ではないですから。懲罰をされない戦術であると判断し、地味に実行したっていう選択肢になりました」と、手の内を見せた。

大石氏は「立憲(民主党)のような大きな野党が、牛歩に臨むべきだと私は考えているんですよね。もしかして今日は誰かが牛歩をしてくれるかもしれない、立憲が牛歩を考えてくれるかもしれない可能性にかけて議場に残ってみたんですが『私以外やってへんやんけ!』っていう結果。私は『なんでやらないの?』という思いでやった」と、立憲民主党が協調しなかったことを疑問視した。

「今晩、他にも解任決議が出た場合、もしかして立憲が牛歩するかもしれないので、ワンチャン賭けたい」と、いちるの望みをかけた大石氏。山本太郎代表(49)は「あの場面でたった1人で牛歩をやるということに対して、何の意味があるっていうのも出てくるかもしれないが、1秒でも長く、審議を前に進めないということであればそれは寄与している」と述べた。

同党共同代表の櫛渕万里衆院議員(56)、多ケ谷亮衆院議員(55)は投票を棄権した。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

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