元夫に子ども2人を殺害された女性がライブコマース進出、ネットは賛否―中国

元夫とその不倫相手に子ども2人を殺害された女性が、ライブ配信をして商品を宣伝する「ライブコマース」への進出を表明し、物議を醸している。

元夫とその不倫相手に子ども2人を殺害された女性が、ライブ配信をして商品を宣伝する「ライブコマース」への進出を表明し、物議を醸している。中国メディアの九派新聞が伝えた。

2020年11月、陳(チェン)さんは元夫に当時2歳と1歳の子どもを15階から投げ落とされ殺害された。実行犯の元夫と犯行に加担した不倫相手の女はその後の裁判で死刑が確定し、今年1月31日に刑が執行された。

事件で注目を集めた陳さんは、今月28日に投稿した動画でライブコマースを行うことを発表し、「多くの人は『そんなことをすべきではない、子どもの事件で同情を誘(って商売をする)うべきではない』と言うでしょう。私も長い間考えました。もし同情を買いたいのであれば事件が決着していない時期にやることもできました。当時はものすごい注目度でしたから。でも私はしませんでした。時間を巻き戻せるとしてもそうしたトラフィックはいりません」と語った。

そして、ライブコマースを行う目的は自分の両親に良い生活を送ってほしいことだとした上で、「事件のことで、両親はずっと私を支えてくれました。私の家は決して豊かではありません。私がなんとかして両親により良い生活をしてもらい、定年後の時間を楽しく過ごしてもらいたいのです」と話した。

子どもを殺害された女性がその注目度を利用する形でお金を稼ぐことに、中国のネットユーザーからは「なんか悲しい」「ライブコマースって(気持ち悪い)」「宇宙の果ての行きつく先はライブコマース(笑)」「まあ、私は買わないけど」「尊重はするが理解はできない」「メディアの取材の時にマスクを着けなくなってから『ライブコマースをやるつもりだな』と思っていたけど、やっぱりな」「普通の仕事を探すのではだめなのか?」といった声が上がった。

一方で、「良い選択だと思うよ」「応援する!頑張って!」「みんな自重してほしい。子を失った母を傷つけるべきじゃない」「ライブコマースも今や立派な職業。抵抗感を抱く必要はない」「違法だったり、他人に迷惑意をかけたりするのでなければ何をしても良いだろう」「泥棒をやるわけでもあるまいし。今ではみんなやっていることをなぜ彼女はできないというのか」「これはむしろスターがライブコマースをやるよりも応援できるのでは?」といった声が多かった。

このほか、「忙しくしていれば子どものことを思い出すことも少なくなるだろう。その方が良い」「両親を大切に、新しい生活を歩んでほしい」「本当に大変だったから彼女を応援してあげたい」といった声も寄せられている。(翻訳・編集/北田)

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