ECB利下げ開始時期、6月と予想 4月から後ずれ=ゴールドマン

[1日 ロイター] - 米ゴールドマン・サックス(GS)は1日、ユーロ圏のインフレ率が予想をやや上回ったことを受け、欧州中央銀行(ECB)の利下げ開始時期予想を従来の4月から6月に後ずれさせた。

リサーチノートで、ECBが年内に0.25%ポイントの利下げを5回実施すると予想。従来の6回から引下げた。

来年に関しては0.25%ポイントの利下げが2回実施されると想定。従来は1回だった。

欧州連合(EU)統計局が1日発表した2月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)上昇率(速報値)は前年比2.6%で前月の2.8%から低下した。市場予想の2.5%をわずかながら上回った。変動の大きい食品とエネルギー、アルコール、たばこを除いたコアインフレ率は3.1%。前月の3.3%から低下したが市場予想の2.9%よりは高かった。

ゴールドマンのエコノミストはリサーチノートで「1月と2月の発表でコアインフレのペースが2回連続で上振れしたため、早期利下げの可能性が低下した」と述べた。

LSEGのデータによると、市場が織り込むECBが6月に利下げを開始する確率は77.6%となっている。

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