「馬琳を辞めさせろ!」世界卓球決勝で日本女子を下して6連覇も…中国協会会長のSNSは批判で大荒れ!「代表チームの人選が偏っている」

6連覇を果たしたものの、なかなか否定的な声は収まらないようだ。

韓国・釜山で開催されていた世界卓球選手権・団体戦。女子決勝では中国が日本をマッチポイント3-2でかろうじて下し、見事大会6連覇を達成した。中国のファンやメディアからは自国選手や日本女子代表チームの健闘を称える声が相次いだが、いまだ非難の的となっているのが中国女子代表を率いた馬琳監督だ。

中国は日本戦で世界ランキングのトップ3である孫穎莎、陳夢、王芸迪をオーダーに選択。孫穎莎が張本美和と早田ひなから2勝を挙げて貫禄をみせ、東京五輪・金メダルの陳夢は早田にこそ敗れたものの、第5ゲームで張本に競り勝った。一方で第3ゲームに登場した王芸迪は平野美宇にストレートで屈する完敗。王芸迪は2023年だけで4度日本人選手に敗れており、「なぜ対日本人無敗である王曼昱(世界ランキング4位)を出さなかったんだ!」と、馬琳監督の采配に批判が殺到したのだ。

中国メディア『ZAKER新聞』は「(中国卓球協会の会長である)劉国梁のSNSが批判的なコメントで大荒れとなっている。馬琳のマネジメントを疑問視する声だ」という記事を掲載。馬琳監督と師弟関係にあり、厚い信頼関係を築く劉国梁会長が持つふたつのSNSアカウントにファンから辛辣な言葉が殺到しているという。

同メディアは「ファンは世界卓球決勝での人選に納得していない。馬琳を辞めさせろ、と。彼らの意見をまとめれば、馬琳は明確な基準を持っておらず、きわめて偏った選手起用に終始していた。王曼昱は孫穎莎と共に起用すべき選手で、王芸迪に取って代わらなければならない。そして馬琳は感情的にすぎる、というものだ。痛烈か書き込みが相次いでいる」と説明する。
一方で『ZAKER新聞』は過度な批判に警鐘を鳴らす。「SNS上でそれぞれの考えを披露するのは大いに結構だが、その方法には注意が必要だ。発言する前によく考えよう。コーチングスタッフや選手たちは代表チームの葛藤にきっと適切に対処するはずだ。それを信じようじゃないか!」と呼びかけた。

あれだけの勝ちっぷりで優勝してもファンは容赦なし。卓球大国・中国ゆえの現象だろう。すでにパリ五輪出場メンバーが決まっている日本とは異なり、中国の代表争いはここからがラストスパート。発表日とされる5月8日、馬琳監督はどんな「最強トリオ」を選出するのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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