新卒採用2025の会社説明会が解禁 続く「売り手市場」 企業側は就活の早期化、長期化に苦慮

福井県内220社が出展して学生に企業の魅力をアピールした合同企業説明会=3月1日、福井県のサンドーム福井

 2025年春卒業予定の大学生らを対象にした新卒採用の会社説明会が3月1日解禁され、福井県内でも就職活動が本格化した。サンドーム福井では県内最大規模の合同企業説明会が開かれ、学生優位の「売り手市場」が続く中、優秀な人材確保を目指す企業側が就活の「早期化」「長期化」に苦慮する姿が垣間見えた。

 サンドーム福井で開かれた福井県主催の合同企業説明会「福井の合説」には、県内に拠点を置く企業220社がブース出展。持ち時間25分間の会社説明を繰り返して業務内容ややりがい、待遇などを熱心に伝えた。毎回5~6人の学生が訪れる人気企業がある一方、空席が目立つブースも少なくなかった。

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 福井県によると、来場した学生は429人。昨年を31人上回ったが、2018年と比べ約250人減った。少子化の影響に加え、企業の採用コンサルなどを行うグロウプス(本社福井市)の賀川泰成代表は「今の就職活動は早期化、長期化している。25年大卒の就活は、昨夏の3年生時点のインターンで実質スタートしており、現段階で既に内定を得て合同説明会には参加しない学生も一定数いる」と解説する。

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