豊後大野市清川中、ゲートボールがアツいぜ! 競技通じて高齢者とも交流、地域に活力【大分県】

高齢者との練習試合で、ゲートを狙ってボールを打つ清川中生徒=2023年11月、豊後大野市緒方町の緒方総合運動公園
練習試合を通じて地域の高齢者と交流する清川中生徒

 【豊後大野】豊後大野市清川町の清川中で、ゲートボールがブームになっている。学年を超えて親睦を深めるだけでなく、競技を通じて市内の高齢者らとも交流。地域に活力をもたらしている。

 2020年冬、市清川支所と学校が共有する体育倉庫を片付けていた小田部剛教諭(43)が、ゲートボールのスティックやボールを見つけたのがきっかけ。町村合併前に清川村ゲートボール協会と同校が共同で使っていた物だった。

 小学生のころ、親子3代ゲートボール大会などに出場していた小田部教諭は昼休みに生徒を誘ってプレー。当初は数人だけだったが、戦略性などに魅力を感じた生徒が集まるようになり、徐々に人数が増えていった。

 現在は寒くても小雨が降っても毎日10人ほどが楽しむ。いいプレーが出ると歓声が上がり、ミスをすれば激励するようなやじが飛ぶなど和気あいあいとプレーしている。

 昨年11月には市内緒方町の高齢者らと練習試合。真剣勝負を繰り広げた後、ボールを正確に打つこつや作戦の立て方などを教わった。同町越生の工藤美喜夫さん(79)は「一緒にプレーして元気をもらえた。指導を素直に聞いてくれるので成長が楽しみ」と喜んだ。

 12月には地域の大会にも出場。勝ち星は挙げられなかったものの、悔しさをばねにさらに練習に打ちこむようになったという。

 3年の関屋早織さん(15)は「入学直後から毎日のように友人とゲートボールをしたのはいい思い出。私たちが卒業しても学校の伝統になってくれればうれしい」と話した。

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