特注わらじ作り、大忙し 茨城・常陸太田 神社の奉納舞で使用

特注品のわらじ作りに取り組む高齢者ら=常陸太田市大中町

全国から正月飾りやしめ縄の注文が届く茨城県常陸太田市大中町の市高齢者生産活動センター「さとみ」(小室忠久理事長)で、珍しいわらじの特別注文が入り、作業に追われている。同県日立市内の神社からの依頼で、ささら舞を奉納する子どもたちが使用するという。慣れない作業となる特注品に小室理事長は「文化の伝承に少しでも貢献できれば」と話している。

長さ約3.6メートルの縄ひもを二つ折りにして、足に見立てた製作台に取り付け、つま先部分からワラを編み込んでいく。足首をしっかり固定するため、土踏まずの部分には布を巻いた縄ひもの輪を編み込み最後にはさみで整える。片方を作るのに約1時間かかり、スタッフ2人で製作している。

製作者の吉沢順子さん(71)は「全体的に力仕事になり、特に途中で輪を編み込むのが難しい。履いた人の足が擦れたりしないで快適に履けるように気を付けている」と黙々と手を動かしていた。

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