中野拓夢&木浪聖也の二遊間奪取狙う!高校時代、甲子園で躍動した“阪神期待の近未来の守備職人”とは!?

高校時代、甲子園で躍動した“近未来の守備職人”!山田脩也

球団史上初の連覇を目指すシーズンに挑む今季の阪神タイガース。その本拠地は、言わずと知れた阪神甲子園球場です。タイガースの本拠地としてはもちろん、高校野球の“聖地”としても知られていますが、阪神には今季、昨年まで甲子園で躍動した選手が入団しました。

ドラフト3位入団の山田脩也選手――。宮城県の名門・仙台育英の主力として、2022年に行われた夏の甲子園では2年生ながら全試合に出場。東北勢初となる甲子園優勝に貢献しました。昨夏も初戦から決勝まで全試合に先発出場し、準優勝。2年春のセンバツも含め、高校3年間で計14試合プレーした、まさに“甲子園の申し子”です。

最大の特徴は、スピードを生かした守備。仙台育英ではショートのレギュラーとして甲子園でも華麗なプレーを披露していました。パワー面ではこれからプロのレベルに順応していく必要がありますが、攻守でセンスの高さを見せ、身体能力も高いのが特徴。

また、甲子園だけでなく昨年はU-18日本代表のメンバーとしてワールドカップに出場。全9試合中7試合でスタメン出場し、優勝に貢献するなど18歳ながら国際舞台、大舞台での経験が豊富なのも強みと言えるでしょう。

1年目の春季キャンプでは紅白戦で早くも好守備を見せるなど、勝負度胸も抜群。野球の技術はもちろん、精神的なタフさも求められる阪神タイガースという球団でも自分を貫き通せる強さを感じさせます。

現在のタイガースには中野拓夢選手、木浪聖也選手の二人が二遊間のレギュラーに君臨。その牙城はかなり高そうですが、山田選手はまだ高卒ルーキー。まずはファームの舞台でじっくりと地力をつければ、数年後に彼らレギュラー陣に挑戦状をたたきつけるような選手になれるはずです。

入団会見では目標とする選手に同じ山田姓の山田哲人選手(ヤクルト)を挙げていましたが、タイプ的には「守備職人」寄り。たとえば、現役最強の守備を誇る源田壮亮選手(西武)のように、「守りだけでも見る価値のある選手」も目指してほしい逸材です。

プロ入り後に飛躍するための課題は、やはり打力。確実性、パワーをしっかりと上積みることが一軍デビューへのカギを握りそうです。セカンド適正もありそうですが、プロの舞台では「高卒ショート」が大成するケースが非常に少なく、山田選手にはぜひショートにこだわりを持ってプレーして欲しいところです。

本拠地・甲子園球場では高校3年間で歓喜、悔しさの両方を味わった山田選手。近い将来、縦じまを纏い、甲子園の土のグラウンドで華麗なプレーを見せる山田選手の姿が見られるのを楽しみに待ちたいですね!

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