対馬市長選、3日に投開票 核ごみ処分場誘致の是非が争点 長崎

 任期満了に伴う長崎県対馬市長選は3日、投開票される。届け出順に新人で飲食店経営の荒巻靖彦氏(59)と、3選を目指す現職の比田勝尚喜氏(69)=自民、公明推薦=が、いずれも無所属で立候補。昨年、島を二分する議論となった原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)最終処分場誘致の是非を争点に論戦を展開している。
 荒巻候補は2020年の前回市長選に続き大阪府から出馬した。最終処分場誘致のみを公約に据え「即効性のある経済政策はこれ以外にない」と訴える。誘致に伴う土木工事や各種交付金などにより、人口や仕事が増えると主張する。
 比田勝候補は対馬沿岸に漂着する海ごみの有効活用や、国際問題に左右されない、足腰の強い観光業の育成などを掲げる。最終処分場誘致には「反対」を明言。「誰ひとり取り残さない持続可能な対馬を磨き上げたい」と強調する。
 投票は3日午前7時から午後6時まで市内103カ所で行われ、午後8時半から市シャインドームみね(峰町)で開票する。選挙人名簿登録者数は2万3880人(男1万1755、女1万2125)=2月24日現在、市選管調べ=。

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