中国、幼稚園児が534万人減少―中国メディア

29日、中国メディア・第一財経は、出生数が減少を続ける中国で幼稚園児の数が3年連続で減少したことが明らかになったと報じた。

2024年2月29日、中国メディア・第一財経は、出生数が減少を続ける中国で幼稚園児の数が3年連続で減少したことが明らかになったと報じた。

記事は、国家統計局が29日発表した昨年の国民経済・社会発展統計で、昨年末現在で幼稚園などの就学前教育機関に在籍する幼児(在園児)の数が4093万人で、2022年の4627万5000人から534万5000人減少したことが明らかになったと紹介。入園率の上昇から04年以降20年まで17年連続で増加し、20年には4818万人達した一方、21年に初めて減少すると3年連続で減少となり、特に昨年は減少幅が急拡大したことを伝えた。

その上で、在園時の減少が顕著になっている背景として、ここ数年の出生率低下があると指摘。いわゆる「一人っ子政策」撤廃直後の16年、17年には1700万人を超えていた出生数が、18年には1523万人、20年には1200万人まで急減したと紹介し、20年の出生数急減が3年後の在園児急減につながったと説明している。

また、中国では昨年より各地で幼稚園の閉鎖や業務停止が発生する一方で、農村や小都市から大中都市への人口流動も顕著になっており、教育リソースの分配調整が必要になっていると伝え、人口学の専門家である広東社会学学会の董玉整(ドン・ユージョン)会長が「人口構造の変化は、出生数の減少と、大中都市への集中という地域格差の拡大という2つの要素を持っている。これを踏まえて教育リソース配置の最適化、合理化を行うことが必要だ」との見方を示したことを伝えた。(翻訳・編集/川尻)

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