実写レビュー! 開放F1.2のキヤノンRFマウントレンズ第2弾「NOKTON 40mm F1.2 Aspherical RF」

By 大浦タケシ

キヤノンRFマウントに最適化されたフォクトレンダーの大口径MF単焦点レンズが登場。使いやすい40mmの焦点距離と開放F1.2のボケが魅力。EOS Rシステムユーザー必見の「NOKTON 40mm F1.2 Aspherical RF」をチェックした。

定評のある大口径レンズをRFマウントに最適化

フォクトレンダーのRFマウントレンズ第2弾となる「NOKTON 40mm F1.2」。光学系やクリックレスにできる絞りリングなど、ソニーEマウント用の同名レンズをベースにしたものと思われる。RFマウント化するにあたり、EOS Rシステムに最適化されていることは言うまでもない。

写りについては隙がなく、絞り開放から撮影距離全域でキレが良く、コントラストも良好だ。色収差や歪曲収差などもよく抑えられ、ショートフランジバックの光学特性を、余すことなく生かしたものとなっている。

これまで国産レンズメーカーからは、なかなか出てこなかったRFマウントレンズ。先に発売された「NOKTON 50mm F1 Aspherical RF」とともに、RFマウントレンズの充実に期待したい。

注目ポイント

APS-C機にも使いやすい標準レンズ

非球面レンズ2枚を含む6群8枚構成。最短撮影距離は0.3mを実現。「EOS R7」などのAPS-Cサイズ機では、35mm判換算64mm相当の画角で、ポートレートなどにも重宝しそうだ。

ピント合わせをカメラがアシスト

電子接点を備え、Exif情報やボディ内手ブレ補正に加え、3つのフォーカスアシスト機能 (拡大表示、ピーキング、フォーカスガイド) に対応する。カメラ内光学補正には未対応。

金属製鏡筒に似合う専用フードを同梱

専用の金属製フードが付属する。控え目な深さだが、レンズとのデザイン的なバランスが良い。絞りリングにはクリック切り替え機構を備え、動画撮影にも向く。

実写作例

大きく美しいボケにシャープネスが高い合焦点

開放F1.2で撮影。開放絞りではシビアなピント合わせが求められるが、合焦するとシャープネスが高く、良好なコントラストの写りとなる。ボケ味についてもナチュラルで、ピントの合った被写体を美しく浮かび上がらせる。

キヤノン EOS R5 フォクトレンダー NOKTON 40mm F1.2 Aspherical RF 絞り優先オート F1.2 1/5000秒 -1補正 ISO100 WB : オート

F4に絞り込んで画像のキレを楽しむ

開放から約4段絞り込んだF4で撮影。解像感が増し、キレキレの描写である。周辺減光もまったく気にならないレベルだ。MF専用なので、被写体とじっくり対峙したい撮影で力を発揮してくれそうなレンズである。

キヤノン EOS R5 フォクトレンダー NOKTON 40mm F1.2 Aspherical RF 絞り優先オート F4 1/5000秒 -0.7補正 ISO100 WB : オート
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フォクトレンダー NOKTON 40mm F1.2 Aspherical RF

発売日 2024年1月19日
希望小売価格 132,000円 (税込)

マウント キヤノンRFマウント
レンズ構成 6群8枚
最短撮影距離 0.3m
最大撮影倍率 1:4.9
フィルター径 58mm
絞り羽根枚数 10枚
最大径×全長 φ70.8×56.4mm
質量 400g

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