ハクモクレン 鮮やかな純白の花 平戸・田平の「海寺跡」 長崎

純白の花を咲かせる「海寺跡のハクモクレン」=平戸市田平町

 長崎県平戸市田平町の県指定天然記念物「海寺跡のハクモクレン」が、鮮やかな純白の花を咲かせている。見頃は3月上旬までという。
 ハクモクレンは、田平港に近い高台の無量寿院海寺跡にある。高さ15メートルほどあったが2020年と22年の台風で幹や枝が損傷し、現在は10メートル弱。樹齢は千年超との伝承もあるが、専門家の調査では約600年とされる。
 ハクモクレンは例年より早い2月下旬に咲き始めた。所有者の武野公美さん(83)は「2月の暖かさのためか開花が早かった。ここ数日の冷え込みで、花の時期が少し延びるかも」と話している。
 樹勢を回復しようと、同市は長崎市の樹木医に依頼するなどの取り組みをしている。平戸市文化交流課は「ハクモクレンは個人宅の敷地内にあるので、マナーを守って観賞してほしい」と呼びかけている。

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