公共交通の利便性向上へ デマンド交通の実証実験 山間部3路線で開始 長崎・東彼杵町

初の乗客を乗せたジャンボタクシーを見送る関係者=東彼杵町役場

 長崎県東彼東彼杵町が運営する公共交通の利便性向上を目指したデマンド交通の実証運行が1日スタートした。期間は8月30日まで。
 現在、町営バスが国道の川棚-彼杵-松原(大村市)間と、山間部と市街地を結ぶ3路線を運行している。実証運行はこのうち、山間部3路線で実施。定時運行の路線バスと、予約制のデマンド交通を並行運用し、導入を視野に利用者ニーズを探る。
 乗客定員8人の大型タクシー1台を配備。バス停留所に加え、各集落のごみ集積場や、公共、金融、医療機関など、町があらかじめ設定した場所で乗り降りできる。予約状況から最適の運行ルートを人工知能(AI)で導き出す。
 運行時間は午前9時から午後5時まで。月水金は東部循環線エリア、火木は大野原高原線・川内線エリアで運行。土日祝運休。運賃は1回200円。小中学生、75歳以上は100円。予約には事前登録が必要。
 東彼杵町役場前で出発式があり、岡田伊一郎町長は「免許を返納したら足がなくなるという町民も少なくない。支えていくことができたら」と話した。問い合わせは町防災交通係(電0957.46.0099)

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